3・糾弾の日

☆☆☆
「貴様に、任務を与えてやろう。」
[レッド研究所]の主人であるクーラン・レッドは、1人の宇宙人にそう言った。
彼の名はエスト・フレスラー。
クーランが引き入れたHRであり、全宇宙で広まる[7大犯罪者]の1人でもあった。
しかし、見た目は地球人でも通用する男性だ。
「任務…ですか?」
「難しい問題じゃねぇなあ。わかりやすいモンだよ。」
クーランは顎を指で触っていた。
ニヤリと笑うクーランに対し、エストはオロオロしていた。
エストは落ち着きがない。
些細なことでも慌てだす。
だからクーランは彼に任務を与えなかった。
しかし今回、クーランはエストに任務を与えた。
「簡単に言えば、ラルクを持って帰ってほしいんだわ。」
「ラルクって…あの!?」
「奴は地球にいる。奴だけ引っ張ってやったら、地球はもうもぬけの殻さ。」
ラルクとは、クーランが愛した『息子』。
HRだったが反抗して地球にいた。
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