2・復讐の日

「派遣者の代表と外数人、案内すればいい。郷に入れば郷に従えだ。彼らには俺達の言う事を聞いて頂こう。」
「もし聞かなかったらどうする?」
「やりたくはないが、武力でねじ伏せるしかない。黒川は連れて行くが…。」
アレックスさんが私を見た。困惑した表情だった。

アレックスさんの表情を察したのか、武人兄ちゃんが言った。
「いや、子供らはかめへん。来客を連れてくるだけやから。」
「そうだな。では発進準備を進めます。もう一度電波の発信をお願いします。」
「頼む。」
アレックスさんは立ち上がり、武人兄ちゃんと統制制御室を出た。

2人の男性が出るのを見ていた私は、付き添いのお姉さんに聞かれた。
「未衣子ちゃんどうする?今日は帰る?」
私はまだ興味が薄れていなかったから。
「いいえ、明日は学校休みなのでここに泊まります。兄達に連絡入れていいですか?」
そう言って、ペンダントの通信機能を使用した。
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