14・忘却の日(終)

エピローグ 再出発の日

温かいカフェラテは、寒い冬の時期には美味しい。
自分の家の部屋で勉強している時に私は思った。

11月半ばに家に帰れるようになってから、私達兄妹は[ラストコア]を訪れていない。
10日に1回程、アレックスさんやジェームスさんからインターネット経由で連絡が来るぐらいだ。

現在の[ラストコア]の運営は、うまくいってるらしい。
平和な今の時期に被害の後処理の対応に追われてて大変らしくて。
クーランとの決戦でお世話になった志願兵の皆さんの実力も、メキメキとつけてきたみたいで。
【パスティーユ】に代わる超強力なロボの開発にも着手したらしかった。

リュート王子達、土星圏の人達は一度だけ連絡があったらしい。
私達にはアレックスさんを通じて、彼らの現在を知った。
どうやら、王子の産まれの故郷の人に出会えるチャンスが訪れたらしく、再開する前に地球に挨拶に来たのである。
本当に、喜ばしい出来事だよ。
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