14・忘却の日(終)
桜の木の下を嬉しそうにぐるぐる回る未衣子とは逆に、俺と兄貴は気持ちが沈んでいたから。
ただ、兄貴の方をチラッと見ると、安堵したかのように、少しだけ笑みの表情が出ていた。
「…幸せなら、それでいいのかもしれないな。」
兄貴は未衣子の喜ぶ姿を見て、これを口にしたんだろう。
俺は兄貴を否定せずに、同調した。
「そうだよな。俺も、未衣子が納得するなら、それでいいよ。」
武人兄ちゃんは俺達が未衣子を見守ってくれと頼んだ。
だったら、彼女の幸福を壊さないように、俺達が守ってやろう。
もう二度と、未衣子を泣かせないように。
→エピローグ『再出発の日』へ続く。
ただ、兄貴の方をチラッと見ると、安堵したかのように、少しだけ笑みの表情が出ていた。
「…幸せなら、それでいいのかもしれないな。」
兄貴は未衣子の喜ぶ姿を見て、これを口にしたんだろう。
俺は兄貴を否定せずに、同調した。
「そうだよな。俺も、未衣子が納得するなら、それでいいよ。」
武人兄ちゃんは俺達が未衣子を見守ってくれと頼んだ。
だったら、彼女の幸福を壊さないように、俺達が守ってやろう。
もう二度と、未衣子を泣かせないように。
→エピローグ『再出発の日』へ続く。