13・奪還の日
巨大グモが完全に機能を停止した、と判断した[ラストコア]の面々は、大いに喜んだ。
あの悪徳研究者を始末できたぞ、と。
宇宙船内ではガッツポーズしたり、手合わせしたりする者が現れた。
リュートとサレンも、コックピット内で胸を撫で下ろした。
敵の姿はないとし、宗太郎は撤収を命じた。
しかし、巨大グモから全く離れていない武人が異変に気づいた。
『ちょっと待て。微かだけど動いとる。』
『…何?』
武人の発言を聞いたジェームズは、宗太郎に通信を入れた。
その最中に、巨大グモの動きが再開した。
正確には、槍の貫通しなかった胴体左側が、スルッと外れた。
胴体左側は上昇すると角部分を前へ向け、8本の足を出した。
背後にも8羽の羽が出現し、自由自在に空を飛べるようになった。
『ヘッヘッヘッ。随分舐められたようだなぁ。
俺に体力がないとでも思ったのか?』
発した言葉の主はクーランと既にわかっていた。
言葉の後に、糸の鞭が吐かれた。
宇宙船は後退を図っており、各前線に立ったロボ達も撤退で、クーランと距離を空けていた。
にもかかわらず、糸の鞭は届いてしまった。
「ぐっ!」『きゃっ!』
【ホーンフレア5th】に鞭が少し擦れ、機体が揺れた。
【ウインドアーチ】は握られている状態。
リュートとサレンは声を上げた。
あの悪徳研究者を始末できたぞ、と。
宇宙船内ではガッツポーズしたり、手合わせしたりする者が現れた。
リュートとサレンも、コックピット内で胸を撫で下ろした。
敵の姿はないとし、宗太郎は撤収を命じた。
しかし、巨大グモから全く離れていない武人が異変に気づいた。
『ちょっと待て。微かだけど動いとる。』
『…何?』
武人の発言を聞いたジェームズは、宗太郎に通信を入れた。
その最中に、巨大グモの動きが再開した。
正確には、槍の貫通しなかった胴体左側が、スルッと外れた。
胴体左側は上昇すると角部分を前へ向け、8本の足を出した。
背後にも8羽の羽が出現し、自由自在に空を飛べるようになった。
『ヘッヘッヘッ。随分舐められたようだなぁ。
俺に体力がないとでも思ったのか?』
発した言葉の主はクーランと既にわかっていた。
言葉の後に、糸の鞭が吐かれた。
宇宙船は後退を図っており、各前線に立ったロボ達も撤退で、クーランと距離を空けていた。
にもかかわらず、糸の鞭は届いてしまった。
「ぐっ!」『きゃっ!』
【ホーンフレア5th】に鞭が少し擦れ、機体が揺れた。
【ウインドアーチ】は握られている状態。
リュートとサレンは声を上げた。