13・奪還の日

一志願兵は協力者・側近兵達の技能を真似しようと、必死にコックピットのレバーを動かした。
意外と強気で行動すれば、うまくいく事も起きる。
無我夢中で操作すると、【コードL】はビーム兵器の設置された場所に着地した。
まずいと感じたジェームズは宇宙船から、急いで離れるよう指示した。

ところがこのビーム兵器、一方向にしかビームを発射できない仕組みとなっていた。
ビーム兵器の『根元』まで来られると、兵器側は仕返しが出来なかった。
『根元』付近に小威力の砲弾が備わっていれば、兵器側が有利に立てただろうが。
『根元』付近は、敵側の仕留め放題だった。
【スカイ】より短い、ナイフのような双剣を【コードL】はビーム兵器に向けた。
前に双剣を、何度も振り続けた。

しかし、HRの植物は切り刻まれただけではビクともしない。
そこで、近くで仕留めていた側近兵の指導が入ったのだ。
『『根元』を狙って刺してください!』と。
指導を受けた通りに、志願兵は実践した。
すると…剣を1回刺しただけで、HRの植物は枯れていった。
コツを掴んだ志願兵は他の志願兵達にも共有した。
次々と【コードL】にチェンジし、即座に着地して『根元』を刺していった。
積み重ねの結果、ビーム兵器の勢いは衰えたのだった。
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