12・潜入の日
☆☆☆
地球から火星圏タレスまでは、2、3日はかかると連絡があった。
宇宙の軌道を計算した結果だそうで。
戦闘になると体力も激しく消耗する恐れがあるから、今のうちに体調を整えておけと言われた。
私達兄妹が乗っている宇宙船で忙しいのは、アレックスさん等の技術者の人達だった。
【パスティーユ】と他AIの最終調整が必要で。
本来は進出前に過半数は完了させる予定だったらしいけど。
武人兄ちゃんの件もあり、計画を早める事になったからだ。
私達は戦闘になったら主力として扱われる。
一度の出撃でケガをするかもしれないし、帰れないかもしれない。
今までの地上戦も同じ事は言えた。
でも今回と違うのは、生存確率だった。
空気のある地球と、空気の薄い宇宙。
足のつける地球と、足の届かない宇宙。
今まで宇宙の知識が素人レベルだった私でも、宇宙の方が危ないと判断がつく。
最後のひととき…と思いたくないけど、私達は休息を取った。
宇宙は常に藍色の空間だから、時計を逐一確認しない限り、時間の経過がわからない。
デジタルな時計も、正確な時刻を刻んでいるかわからなかった。
でも通路の窓がわりの映像から眺めると、巨大な地球がコインより小さくなっているように感じて…。
逆にオレンジ色の星の一部が映るようになった。
地球から火星圏タレスまでは、2、3日はかかると連絡があった。
宇宙の軌道を計算した結果だそうで。
戦闘になると体力も激しく消耗する恐れがあるから、今のうちに体調を整えておけと言われた。
私達兄妹が乗っている宇宙船で忙しいのは、アレックスさん等の技術者の人達だった。
【パスティーユ】と他AIの最終調整が必要で。
本来は進出前に過半数は完了させる予定だったらしいけど。
武人兄ちゃんの件もあり、計画を早める事になったからだ。
私達は戦闘になったら主力として扱われる。
一度の出撃でケガをするかもしれないし、帰れないかもしれない。
今までの地上戦も同じ事は言えた。
でも今回と違うのは、生存確率だった。
空気のある地球と、空気の薄い宇宙。
足のつける地球と、足の届かない宇宙。
今まで宇宙の知識が素人レベルだった私でも、宇宙の方が危ないと判断がつく。
最後のひととき…と思いたくないけど、私達は休息を取った。
宇宙は常に藍色の空間だから、時計を逐一確認しない限り、時間の経過がわからない。
デジタルな時計も、正確な時刻を刻んでいるかわからなかった。
でも通路の窓がわりの映像から眺めると、巨大な地球がコインより小さくなっているように感じて…。
逆にオレンジ色の星の一部が映るようになった。