12・潜入の日
クーランは握っていたスイッチをポケットにしまった。
後ろを向いて、拘束されている武人の元を離れた。
(くそッ。こんな拘束具程度やったら、変身すればあっという間に外れるし、なんなら奴もそれくらいの常識は知っとる…。
やっぱり部屋の隅にある、あの装置が原因なんや…。)
武人は自分の足元へ視線を落とした。
正確には、彼が危惧している装置なのだが。
(あれはHRの変身を抑止する装置なんや。今ここで拘束解こうとすると、装置から電波が発生して、余計に身体を痛めつけてしまう!)
何か脱出できる他の方法は…と武人はずっと模索していた。
ところが、ほぼ全身を拘束されているような状態では、動く事が不可能だった。
その為、武人は脱出を図るのに、今はタイミングを待つしかなかった。
それでも、できる事はやった。キョロキョロと部屋全体を目で見ていた。
今の部屋の造りで、脱出を成功するヒントがあるかもしれないと判断して。
(身体が解かれてたら、脱出できん事はないな。
天井に通気口があるし。ドアから出るという手も使えるな。
全くの密室空間とちゃうな。)
「ほう…。やっぱまだ元気が残ってたんだなあ。」「!」
武人の身体がビクッと動いた。
拘束具に当たっても、電流が流れていない場合は痛くなかった。
後ろを向いて、拘束されている武人の元を離れた。
(くそッ。こんな拘束具程度やったら、変身すればあっという間に外れるし、なんなら奴もそれくらいの常識は知っとる…。
やっぱり部屋の隅にある、あの装置が原因なんや…。)
武人は自分の足元へ視線を落とした。
正確には、彼が危惧している装置なのだが。
(あれはHRの変身を抑止する装置なんや。今ここで拘束解こうとすると、装置から電波が発生して、余計に身体を痛めつけてしまう!)
何か脱出できる他の方法は…と武人はずっと模索していた。
ところが、ほぼ全身を拘束されているような状態では、動く事が不可能だった。
その為、武人は脱出を図るのに、今はタイミングを待つしかなかった。
それでも、できる事はやった。キョロキョロと部屋全体を目で見ていた。
今の部屋の造りで、脱出を成功するヒントがあるかもしれないと判断して。
(身体が解かれてたら、脱出できん事はないな。
天井に通気口があるし。ドアから出るという手も使えるな。
全くの密室空間とちゃうな。)
「ほう…。やっぱまだ元気が残ってたんだなあ。」「!」
武人の身体がビクッと動いた。
拘束具に当たっても、電流が流れていない場合は痛くなかった。