12・潜入の日
☆☆☆
「ぐっ、ぐわああああ!」
こうして悲鳴をあげたのは、マルロ戦以来かと武人は思い出していた。
マルロの攻撃同様に、彼が受ける電撃ショックは強力だった。
手足やお腹まわりの拘束具から、診療ベッドの縁から…視認できるレベルで電気が流れている。
この電気を操るのは、クーランだ。
片手で握れるスイッチを持ち、上部のボタンを親指1つで押す。
これだけでベッドまわりの電気が走るのだ。
「久しいだろう?ガキの頃の躾を、大人になってから味わえるなんて、お前さんは幸せだぞ?」
クーランは皮肉めいた言い方をした。
普通に考えて、電気を浴びて喜ぶ生物はいない。
電気を大量に浴びると、命の危険性が高まるからだ。
しばらくして、クーランの親指はボタンから離れた。
どうやらボタンの長押しで電気が流れる仕組みであって。
押されてない現在、電流は止まっていた。
武人の身体のあちこちから、白い煙が出てきている。
露出された肌にも火傷の痕が残る。武人の息遣いも小刻みに荒い。
むしろ全身に電気が流れたというのに、生き延びているのが不思議なレベルであった。
元々武人は人間のような生物ではなく、HRなのだが。
「まあ、お前がこのレベルの躾じゃあ、満足できんだろうがな。
これでお前が従うなんて、俺は微塵も思ってねぇよ。」
「ぐっ、ぐわああああ!」
こうして悲鳴をあげたのは、マルロ戦以来かと武人は思い出していた。
マルロの攻撃同様に、彼が受ける電撃ショックは強力だった。
手足やお腹まわりの拘束具から、診療ベッドの縁から…視認できるレベルで電気が流れている。
この電気を操るのは、クーランだ。
片手で握れるスイッチを持ち、上部のボタンを親指1つで押す。
これだけでベッドまわりの電気が走るのだ。
「久しいだろう?ガキの頃の躾を、大人になってから味わえるなんて、お前さんは幸せだぞ?」
クーランは皮肉めいた言い方をした。
普通に考えて、電気を浴びて喜ぶ生物はいない。
電気を大量に浴びると、命の危険性が高まるからだ。
しばらくして、クーランの親指はボタンから離れた。
どうやらボタンの長押しで電気が流れる仕組みであって。
押されてない現在、電流は止まっていた。
武人の身体のあちこちから、白い煙が出てきている。
露出された肌にも火傷の痕が残る。武人の息遣いも小刻みに荒い。
むしろ全身に電気が流れたというのに、生き延びているのが不思議なレベルであった。
元々武人は人間のような生物ではなく、HRなのだが。
「まあ、お前がこのレベルの躾じゃあ、満足できんだろうがな。
これでお前が従うなんて、俺は微塵も思ってねぇよ。」