12・潜入の日

『じゃあ、扉開けるよ!
酸素の補給もこまめにやってね!』
整備士さんが言うと、ジェット機前の大きな扉が開かれた。

通路の窓がわりの映像よりも遥かに近くで触れる、宇宙の光景。
真夜中のように静かな景色は、さっきまで存在していたのに。
ビームの光と爆発が、宇宙を騒がしくしていた。
『うまくかわして飛んでね!バリアも忘れずに!予備エネルギーも多く積んだから!』
整備士さんはしつこく言うけど、それは彼なりの心配だから、この対応はありがたかった。

『発進に移るよ!…10秒前…5秒前、3、2、1…。』
発進!
レバーを既に握ってるから、私達は指示でうまく飛べた。
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