11・包囲の日
「私が最高責任者の西条です。いかがなさいましたか?」
『君達は!あれだけの損害を撒き散らして、まだ我々に我慢の要求か!』
宗太郎が名前を名乗ってすぐ、外交官は文句を述べた。
宗太郎は頭を下げて謝罪した。
「申し訳ございません。
もう襲撃事件を起こさぬよう防止に努めますので…。」
『その文言は聞き飽きた!こっちは島国でいつ沈むかわからんのだぞ!ただでさえ温暖化で海水の水位があがっているのに…。』
他にも幾つか外交官はキツい口調で不満点を言った。
宗太郎もジェームズも、相槌を打つだけで何も言い返さなかったが。
「もうすぐ決着つきます、あと少しの辛抱を…。」
『全く、10年前の襲撃事件の張本人が対策本部の要など…我ら地球人の尊厳を知らん奴が。』
宗太郎とジェームズの両目が大きく開かれた。
外交官の述べた『張本人』はラルク、即ち武人を指している。
2人はこの事実を設立当初から知っている。
しかし同時にそれは機密情報として扱われていた。
黒川武人の正体について、[ラストコア]外に許可なく流してはいけないのだ。
「黒川は斯様な愚男ではありませんが…誰から聞いたのです?」
『元正規軍の中年からだ。彼はかなりストレスを抱えていたみたいだぞ?』
「…訓練兵から情報を巻き上げたと考えると、漏れた可能性はありますな。」
『君達は!あれだけの損害を撒き散らして、まだ我々に我慢の要求か!』
宗太郎が名前を名乗ってすぐ、外交官は文句を述べた。
宗太郎は頭を下げて謝罪した。
「申し訳ございません。
もう襲撃事件を起こさぬよう防止に努めますので…。」
『その文言は聞き飽きた!こっちは島国でいつ沈むかわからんのだぞ!ただでさえ温暖化で海水の水位があがっているのに…。』
他にも幾つか外交官はキツい口調で不満点を言った。
宗太郎もジェームズも、相槌を打つだけで何も言い返さなかったが。
「もうすぐ決着つきます、あと少しの辛抱を…。」
『全く、10年前の襲撃事件の張本人が対策本部の要など…我ら地球人の尊厳を知らん奴が。』
宗太郎とジェームズの両目が大きく開かれた。
外交官の述べた『張本人』はラルク、即ち武人を指している。
2人はこの事実を設立当初から知っている。
しかし同時にそれは機密情報として扱われていた。
黒川武人の正体について、[ラストコア]外に許可なく流してはいけないのだ。
「黒川は斯様な愚男ではありませんが…誰から聞いたのです?」
『元正規軍の中年からだ。彼はかなりストレスを抱えていたみたいだぞ?』
「…訓練兵から情報を巻き上げたと考えると、漏れた可能性はありますな。」