11・包囲の日
★★★
[ラストコア]には宇宙用の発射台が数基設置されていた。
台にロケットのブースター部分が接続している状態である。
大気圏突破の為、ロケットを地面と垂直に飛ばすのだ。
ロケット内に隠された宇宙船は、縦の向きに変更されていた。
宇宙船に合わせて、私達搭乗員も向きを揃えた。
発射の最中は危ないので、専用のシートに座り、頑丈なベルトで固定する。
超高速エレベーターが止まるまでは、この体勢で我慢しないといけない。
私の両脇には、2人の兄達がシートに座っていた。
「そういや未衣子。お前どうしたんだ?
統制制御室にいた時、全然喋らなかっただろ?」
まずはいつも通り黙らない勇希兄ちゃんが言った。
「そうだな…武人さんの事、いつも気にかけている未衣子が…。
あまり浮かない顔はしていたみたいだけど…。」
今度は和希兄ちゃんが言った。
室内で私が落ち込んでいると思っていたみたいで。
それは半分、合っているのだけども。
「…そうだね…。なんでかな?わかりきっているのに、いきなり恐怖が込み上げてくるの。」
「ちょっと待てよ!今更戦闘に怖気付いてんのかよ!」
「違うよ!その恐怖じゃないよ!」
そりゃあ戦闘も怖いけど、今まで潜り抜けてきたから、もう慣れた。
「何が未衣子に恐怖心を煽ったんだ?」
[ラストコア]には宇宙用の発射台が数基設置されていた。
台にロケットのブースター部分が接続している状態である。
大気圏突破の為、ロケットを地面と垂直に飛ばすのだ。
ロケット内に隠された宇宙船は、縦の向きに変更されていた。
宇宙船に合わせて、私達搭乗員も向きを揃えた。
発射の最中は危ないので、専用のシートに座り、頑丈なベルトで固定する。
超高速エレベーターが止まるまでは、この体勢で我慢しないといけない。
私の両脇には、2人の兄達がシートに座っていた。
「そういや未衣子。お前どうしたんだ?
統制制御室にいた時、全然喋らなかっただろ?」
まずはいつも通り黙らない勇希兄ちゃんが言った。
「そうだな…武人さんの事、いつも気にかけている未衣子が…。
あまり浮かない顔はしていたみたいだけど…。」
今度は和希兄ちゃんが言った。
室内で私が落ち込んでいると思っていたみたいで。
それは半分、合っているのだけども。
「…そうだね…。なんでかな?わかりきっているのに、いきなり恐怖が込み上げてくるの。」
「ちょっと待てよ!今更戦闘に怖気付いてんのかよ!」
「違うよ!その恐怖じゃないよ!」
そりゃあ戦闘も怖いけど、今まで潜り抜けてきたから、もう慣れた。
「何が未衣子に恐怖心を煽ったんだ?」