10・誓約の日
☆☆☆
「うっ、摩擦熱が強力です!」
「怯むな!我らの船は他星よりも頑丈だ!
第一、金星圏の硫黄ガスはこの数百倍は厳しいのだぞ!」
大気圏突入した[トールメイス]のブリッジでは、ビウス含め全乗組員が慌てていた。
ビウスも仲間達に叱ったが、彼自身も地球降下は初めてだったのだ。
他星との和平的交渉は、同じ金星圏のフェルホーンの独壇場だったのだ。外の宇宙に出ることすら、メイス人には不可能だった。
彼らもルーツを辿れば、過去の地球生物の魂から来ているとの言い伝えがあるのに。
メイス人が『外』に出るには、強くなるしかない。
ビウスの軍団もHRが多かった。
もちろんビウス本人もHR。
西洋の貴族紳士の身なりをした彼は、ロボ形態【シェーク・フローレ】も中世西洋の鎧をモチーフにした見た目となっている。
今はまだ船長席についたままで、金髪の麗しき男性の姿だが。
突入には成功した。
だがブリッジのモニター前の操縦士は、冷静さに欠けていた。
おかげで[トールメイス]は太平洋の水平線とは平行な角度を保たないまま、落下していた。
速度の計測も誤ったせいか、初動でスピードを出しすぎていた。
結局、[トールメイス]は太平洋の海に着水して、沈んでしまった。
残り2隻は後続の体制を取っていたためか、うまく制御して着水で済んだ。
「うっ、摩擦熱が強力です!」
「怯むな!我らの船は他星よりも頑丈だ!
第一、金星圏の硫黄ガスはこの数百倍は厳しいのだぞ!」
大気圏突入した[トールメイス]のブリッジでは、ビウス含め全乗組員が慌てていた。
ビウスも仲間達に叱ったが、彼自身も地球降下は初めてだったのだ。
他星との和平的交渉は、同じ金星圏のフェルホーンの独壇場だったのだ。外の宇宙に出ることすら、メイス人には不可能だった。
彼らもルーツを辿れば、過去の地球生物の魂から来ているとの言い伝えがあるのに。
メイス人が『外』に出るには、強くなるしかない。
ビウスの軍団もHRが多かった。
もちろんビウス本人もHR。
西洋の貴族紳士の身なりをした彼は、ロボ形態【シェーク・フローレ】も中世西洋の鎧をモチーフにした見た目となっている。
今はまだ船長席についたままで、金髪の麗しき男性の姿だが。
突入には成功した。
だがブリッジのモニター前の操縦士は、冷静さに欠けていた。
おかげで[トールメイス]は太平洋の水平線とは平行な角度を保たないまま、落下していた。
速度の計測も誤ったせいか、初動でスピードを出しすぎていた。
結局、[トールメイス]は太平洋の海に着水して、沈んでしまった。
残り2隻は後続の体制を取っていたためか、うまく制御して着水で済んだ。