10・誓約の日

「よし、現在位置を確認しろ!我々はどこにいる!」
「我々の母星を出たところです!」
「3日あれば地球降下できる!皆の者、進め!」

ビウスの号令は、[トールメイス]のみならず、左右の2隻の宇宙船も前進させた。
今は小さく見える地球だが、宇宙船では目標がくっきり表示されていた。
(この美しき原始地球、本来は我々高貴なメイス人が手に入れるべき星。
10年前のフェルホーンの降下に、目を瞑る必要はなかった…。
今度こそ、我々の領地にするのだ。)

ビウスはラルク討伐と同時に、地球獲得の野望も抱えていた。
船長席で座ったまま、真剣に青い星を目でとらえていた。
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