1・正夢の日

「アレックスに一般人用の試作機を開発させているんや。 それに乗せる。」
「だがテストは不十分だろう。」
「最悪、実戦で投入し、不具合な点を徐々に解消していくしかあれへん。時間がないんや...。」
「衛星データか...。」

宗太郎は以前の報告会の様子を思い出していた。
報告によると、衛星データで撮れた宇宙の情勢が深刻化しているとの事で。
もうすぐ地球に被害を及ぼすようになるという事態まで可能性が広がっているらしい。
武人も宗太郎も、この侵略危機の問題を抱えていたが...協力してくれる人材がいない。

「だが戦力候補は大量に送り込んでいるようだが。」
「アレックスらの調査データでもわかる。軍の奴らは成績の低いのんしか送ってこうへん。見た目だけ取り繕って、 肝心のやる気が感じられへん。」
「それ程にか...。」
「俺が責任持って監督する。この通りや。」
武人は頭を下げた。
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