1・正夢の日

光の消滅後、現れたのはまた別のロボットだった。
白い機体色は変わってないが、機体のラインと体型が違う。

ピンクから黄色へ。美しい女性型からガッチリした男性型へ。
光の影響もあってか、そのロボットはまるで黄金の輝きを放っているかのように見えていた。

黄色くなった謎のロボは、空手で見かける構えのポーズを取り、「気合い」を入れた。
「気合い」に見えるのは、ロボの周囲に風の渦と火柱が起こっていたからだ。
「気合い」を溜めたロボは勢いよく、敵のロボに突撃した。
右手はグーの形で、炎が右手を包む。
狙うは左の頬の部分だ。身動き取れない敵のロボ。
ジタバタしても、線が途切れない限りは自由にできない。

結果、右手のパンチがストレートに入る。
パンチは強烈で、ロボの顔をぐちゃぐちゃにするのは容易い事だった。
グエッと無意識に吐いた敵のロボ。
容赦なく、次の一撃をくらってしまう。
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