1・正夢の日

『クソっ!奴に出会ったら考えが台無しになるじゃねぇか!』
男の人の背後で、敵のロボが嘆いていた。
だけど、ライフルの銃口はまだこちらに向けられている。
まだやる気はあるらしい。

『丁度いい、今のうちにまとめて落としてやるよ!』
「おおっと、それはちょっと待ちな。」
『ヒィッ!?』
男の人がそれだけ言ったのに、敵のロボは大げさに反応した。やけにビビりすぎる。
夢の中の通りだと、やっぱり彼は強いんだ。
私は男の人から離れないまま、そう思っていた。

「ここより西にな?青い海が広がってるとこあんねんけどな?」
西の青い海...愛嬌湾の事かしら?
『海!?』 「先に行ってくれへんかなぁ?30分経っても来えへんかったら、お前の好きにしてええから。」
決着はそこでつけようや。
男の人はロボ相手に余裕を見せていた。
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