関係

メアはハンコックにミホークとの出会い、日常、出来事、関係を話した。ハンコックはコロコロと表情を変えるから面白い。メアもちょっと楽しくなって話した。気づいたら敬語も外してしまっていた。
話し終えて、水を1口。ハンコックはまだなにか聞きたいとうずうずしていた。
「で、で、結局そなたは鷹の目が好きなのか?そうなのだな?」
メアはうーんと考える。好き。そうなのかもしれない。結局助けて貰ってミホークはメアの中で特別になったし、そういうこともしたいと思った。
「好きだと思う」
そう言葉に出すと、魔法にかかったように好きなきがしてきて急に胸が締め付けられた。好きだ。ミホーク様が。顔が熱い。汗が止まらない。動悸がする。ハンコックはそんなメアを見てうっとりと笑っていた。
「好きなんじゃな。随分と」
「うん。だからここに置いていかれたのが悲しい」
そう、私は悲しいんだ。ミホーク様に置いていかれたのが。メアはようやく自分の本心に気がついた。変化は嫌い。こんな弱々しい自分を晒けだしてしまうから。だから離れたくなかった。こんな本音に気が付きたくなかったから。
「そうじゃな」
ハンコックはメアの頭を1回撫でる。
あぁ、クソ。
涙が滲むのが分かる。悔しい。
「ハ、ハンコックはどういう恋をしてるの?」
「な、何故妾が恋をしてるとわかるのじゃ!?」
ハンコックは驚いていたからメアは笑ってしまった。
「分かるよ。そんな顔してたら」
ハンコックは頬を赤らめ自分の顔をぺたぺたと触った。
「妾は、ルフィという男に恋してるんじゃ」
ルフィ。
「ルフィ?」
「なんじゃ!しってるのか!」
「私とミホーク様の住む城にいた男の仲間だ」
ゾロの言ってた人。モンキー・D・ルフィ。まさかハンコックをこんなにもメロメロにしていたとは。
「ルフィのどこが好きなの?」
そう尋ねるとハンコックは、嬉しそうに話し出した。だから正直、食事は全く進まなかった。
恋バナは夜にも続いた。メアの体はずっと熱くて、なにか病気にかかったようだった。
ミホーク様はいつ、迎えに来てくれるんだろうか。
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