関係
ミホークはゾロとの別れだというのに見送りに来なかった。ミホークいわく、ゾロはまだまだなんだとか。ゾロとは最後に酒を飲みあって案外仲良くなれた。最後の最後で仲良くなってもしょうがないけど。
「さよならだね」
「あぁ、世話になった」
「私何にもしてないよ」
「そうか?」
「寂しいな。最後にハグしとく?」
メアは意地悪に目を細めてゾロに手を広げて見せた。ゾロは嫌そうに顔を顰めて「やめろ」と言う。そんなゾロがおかしくてメアは思わず笑った。それにゾロも笑う。メアはペローナに向き合った。
「ペローナ、ゾロよろしくね」
「任せな。こんなアホ剣士、私無しじゃダメなんだからな」
ふふんとペローナは得意げに笑い、「あぁ?」とゾロは声を荒げる。そんな光景を見れるのも今日が最後。ちょっと惜しい気持ち。ペローナはゾロをシャボンディ諸島まで送る。優しい。
ゾロとペローナが船に乗るのを見つめる。
「またね」
次会った時はもっと強い剣士になってね。メアはゾロに手を振った。ゾロは腕を組んで口角を上げていた。
無事2人は出航した。
「行ったか」
ミホークは新聞を読む手を止め、メアに尋ねる。メアはミホークの隣に座って「うん」と言った。
「本当に最後見送らなくて良かったの?」
メアはミホークの顔を覗き込んで言った。ミホークはメアを見てふんっと鼻で笑う。
「なんだ、寂しいのか?」
「そういう話じゃなかったでしょ」
メアはちょっと不機嫌にそう言い返した。メアの表情は確かに少し寂しそうでミホークも思わずメアの頭に手を乗せた。メアは「やめろ」と手を叩く。
「少し飲むか?」
「いつも飲んでるでしょ」
「言うようになったな小娘」
「もともとこんなんだし」
ミホークは2本のワインを持ってきてグラスに注いだ。メアは渡されたワインを両手で受け取る。そしてごくっと飲む。
「あ、甘い」
ワインは甘かったのだ。果実の芳香が心地よい。メアはもう一口とワインを煽った。
「甘いのが好きなのだろう?ゴースト娘には飲ませるなよ」
「全部飲まれちゃうもんね」
メアは笑う。もう酔ったのかと思うくらい明るく。
「そういえば、小娘って呼んだ」
「お前をか?それがなんだ」
メアはとろんとした目でミホークを見上げる。
「メアって呼んで。ミホーク様」
「なら、様呼びをやめるんだな」
ミホークはワインを飲む。
「それは無理」
「む、何故だ?」
「ミホーク様は恩人だから、それをいつでも忘れないように」
「そうか」
ミホークはワインを注ぎ足して浴びるように飲む。随分とペースの早いこと。
「メア」
「なぁに?」
「俺の寝室に来い」
メアはふにゃんと笑ってミホークを小馬鹿にした。
「なんだ、そんなこと」
メアはミホークの後についていった。
「さよならだね」
「あぁ、世話になった」
「私何にもしてないよ」
「そうか?」
「寂しいな。最後にハグしとく?」
メアは意地悪に目を細めてゾロに手を広げて見せた。ゾロは嫌そうに顔を顰めて「やめろ」と言う。そんなゾロがおかしくてメアは思わず笑った。それにゾロも笑う。メアはペローナに向き合った。
「ペローナ、ゾロよろしくね」
「任せな。こんなアホ剣士、私無しじゃダメなんだからな」
ふふんとペローナは得意げに笑い、「あぁ?」とゾロは声を荒げる。そんな光景を見れるのも今日が最後。ちょっと惜しい気持ち。ペローナはゾロをシャボンディ諸島まで送る。優しい。
ゾロとペローナが船に乗るのを見つめる。
「またね」
次会った時はもっと強い剣士になってね。メアはゾロに手を振った。ゾロは腕を組んで口角を上げていた。
無事2人は出航した。
「行ったか」
ミホークは新聞を読む手を止め、メアに尋ねる。メアはミホークの隣に座って「うん」と言った。
「本当に最後見送らなくて良かったの?」
メアはミホークの顔を覗き込んで言った。ミホークはメアを見てふんっと鼻で笑う。
「なんだ、寂しいのか?」
「そういう話じゃなかったでしょ」
メアはちょっと不機嫌にそう言い返した。メアの表情は確かに少し寂しそうでミホークも思わずメアの頭に手を乗せた。メアは「やめろ」と手を叩く。
「少し飲むか?」
「いつも飲んでるでしょ」
「言うようになったな小娘」
「もともとこんなんだし」
ミホークは2本のワインを持ってきてグラスに注いだ。メアは渡されたワインを両手で受け取る。そしてごくっと飲む。
「あ、甘い」
ワインは甘かったのだ。果実の芳香が心地よい。メアはもう一口とワインを煽った。
「甘いのが好きなのだろう?ゴースト娘には飲ませるなよ」
「全部飲まれちゃうもんね」
メアは笑う。もう酔ったのかと思うくらい明るく。
「そういえば、小娘って呼んだ」
「お前をか?それがなんだ」
メアはとろんとした目でミホークを見上げる。
「メアって呼んで。ミホーク様」
「なら、様呼びをやめるんだな」
ミホークはワインを飲む。
「それは無理」
「む、何故だ?」
「ミホーク様は恩人だから、それをいつでも忘れないように」
「そうか」
ミホークはワインを注ぎ足して浴びるように飲む。随分とペースの早いこと。
「メア」
「なぁに?」
「俺の寝室に来い」
メアはふにゃんと笑ってミホークを小馬鹿にした。
「なんだ、そんなこと」
メアはミホークの後についていった。