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変化

 メアは一体どこに行ったのか。ミホークは何軒か店を回ったがメアの姿は見えなかった。ミホークは嫌な予感がしていた。肌を刺すような嫌な予感はミホークを案内した。ついたのは路地裏のアクセサリー屋。どことなくあのメアが好きそうだ。しかしやはりメアはいなかった。仕方ない。戻ろう。そうした時、何かがミホークの靴にぶつかってコンっと音を立てた。ミホークは下を見た。そこにはメアのいつも持ってるピストルがあった。
 これはまずいな。ミホークはメアの元に急いだ。

 ようやくメアを見つけた時には遅かった。あまりにも惨い景色にミホークは全身に血が巡った。あぁ、こんなにも腹立たしいのはいつぶりか。そうとすら思った。
 暗い空き家でメアは襲われていた。服も、肌も、血だらけだった。なにが惨たらしいってどれも死に至るほどの傷では無いのだ。きっと長い間メアの意識は保たれてし、長い間苦しんだだろう。ミホークは全身でその凄惨さを感じ取った。
「俺の連れに随分なおもてなしだな?」
 ミホークは男の顔を見る前に、ナイフを持つ腕を切り落とした。男は悲鳴を上げる。もう1人の男は足を落とした。次々と湧く男共も同じように切ってやった。当然殺さずに。男は痛みで動けない。悲鳴な鳴り止まない。
「少しは静かにできないか?」
「ゆ、許してくれ、鷹の目のミホーク!」
「ほう?」
 許す?俺が。この下衆を?ミホークは耐えきれず首を切り落とした。ごとっと音を立てて男は死んだ。一つの悲鳴が消えた。
 また一つ、また一つと悲鳴が消えてゆく。最後の悲鳴も消えると恐ろしいくらい静かになった。それでもミホークの怒りは湧き上がる一方だ。ミホークは深呼吸を一回し、メアを見た。
 メアはショックで気を失っていた。涙の跡。痛々しい傷。はだけた服。ミホークは自分のコートでメアを包んで横抱きにした。出来るだけ負担をかけないようにゆっくり歩き、船に戻った。
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