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変化

 メアはペローナに相談したあと、思ったよりスッキリしてミホークとも向き合えるようになった。メアは試すことにした。ペローナの言う恋心とやらを。
「鷹の目」
「なんだ」
「二人で出掛けない?」
 ピシャーン。ペローナ、ゾロ、ミホークはそんな音が聞こえた気がした。あの、あの、メアだ。鷹の目を見るからに嫌ってるようなメアだ。なんなら最近酷くなってたし。ミホークは新聞から目を離し、メアを見た。
「別にいいが」
 どう言う風の吹き回しだ?とは流石に言わなかった。言えない。ゾロは驚いたようにメアを見ていた。メアはそれに気づいて「なに?」とゾロを睨んだ。ペローナは笑っていた。
「それじゃ早速行こ」
 メアはミホークの手を引いた。またもピシャーンと音が聞こえた気がした。

「出掛けるのはいいが、なにに付き合えばいいんだ?」
 荷物持ちか?ミホークは帽子を風に飛ばされないように抑えていた。メアは船にもたれ掛かり海を眺めていた。
「さぁ。何にも考えてなかった」
 ミホークは困ったように眉を潜めた。メアは恋心の意味がいまいちわからなかった。やはりペローナの思い違いか。

 街に出て、早速買い物を始めた。服、コスメ、時々食べ物を食べて、ワイン、日用品。
 二人で街をあちこち回った。
「少し、園芸用品を見てくる」
「じゃあ私、服見てるよ」
 そう言って二手に別れることになった。メアはようやく息ができるような気がした。足も心なしか動きやすい。やっぱりミホークといるとむしゃくしゃする。
 メアは路地裏の先にあるアクセサリー屋さんに気を取られ、足を進めた。
 こんじんまりとした可愛らしいアクセサリー屋さん。ネックレスやブレスレット、イヤリングにピアス、ヘアアクセ。全て可愛らしくてメアは目を見張った。
 気になるピアスを手に取ったり、鏡でネックレスをつけてる自分を確認したり。メアは思い思いに店を見た。
 そして見つけた。黒いリボンのブローチ。何故目を惹かれたのかといえばリボンの中心にロザリオが飾られていた。それを見て思わずミホークを連想させる。メアは気づいた時には購入を済ませてしまっていた。
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