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変化

 あれから変だ。メアは自分の異変に気がついていた。ミホークを見ると無性に腹が立って仕方ない。一体なぜ?ミホークは変わらず飄々としていて、メアは自分がおかしいとわかっていた。ペローナにも「お、おい。どうした?」なんて言われてしまった。ゾロも心なしかメアを気にしてる。ミホーク自身だってメアが自分を避けてることはわかっていた。やはり、自分と来るのは負担だったか、とすら思った。
「ペローナ、ちょっといい?」
 メアはもうどうしようもなくてペローナに声をかけた。ペローナは驚いていたが少し嬉しそうに「も、もちろんだ!」と答えた。メアはペローナはペローナの部屋に移動した。ミホークはそれを見送った。

 ペローナの部屋にきてペローナはベッドに腰掛けるように促した。メアは両手をペローナの両手にのせた。ペローナは母親のような顔をしてメアを見ていた。メアはなにから話せばいいのかわからなかった。ペローナはそれでも待っていた。
「なぜか、」
 ようやくメアは口を開いた。
「最近、鷹の目をみると腹が立って仕方ないんだよね」
「腹が立つのか?」
 ペローナは首をかしげる。メアもつられて首をかしげる。
「なんて言うか、心がざわざわする。それが気持ち悪くて、殺したくなるんだよね」
 ころっ!?ペローナは目を見開く。そこまでメアを追い詰めているのはなんなのか、ペローナは思いもつかなかった。
「心がざわざわするって、どんな感じなのか?」
「うーん……。モヤモヤする?みたいな?なんか誰かに心臓を触られてるような」
 ペローナの頭に浮かぶのは、メアの言うこととはかけ離れたものだった。でも、殺したくなるのか。ペローナは頭を悩ませる。ペローナはメアの不器用さに思わず笑ってしまった。何笑ってるんだ?とメアは顔を上がる。
「殺したくなるのか。でも多分それは恋心とか、その部類だと思うぞ?鷹の目に惚れたんじゃないか?」
 ホロホロホロッと声高らかにペローナは笑った。メアは益々首をかしげる。恋心?そんなわけ無かろう。メアも思わず笑った。
「参考にはならなかったがスッキリした。ありがとう」
「なっ!」
 ペローナはかっわいくねぇー!!とキレていた。でもメアのスッキリした顔を見て少し満足していた。
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