アルカ編
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ツボネ視点
やはり年を取ると思考が劣ってしまう。離陸したキルア様を迎えに行けばイルミ様が先回りしていらした。何故キルア様の動きが読めるのかは至極簡単。私がかけている丸眼鏡を通して見える映像を奥様が屋敷で見ていらっしゃるから。機械いじりが得意なミルキ様がその映像をイルミ様に送っていらっしゃるのだ。ゾルティック執事たる人間が盗撮に気付けないとは何たる不覚。
「バレた所で母さんの命令なんだからスコープは外せないだろ?」
奥様そっくりの意地悪さといったら!イルミ様を好きになれない最大の理由はこの性格の悪さだ。無論主人に歯向かえる訳もなく私はただ笑みを浮かべるだけ。
「えーえー仰る通りでございます」
「ツボネー中指の爪ちょうだい」
あれほど忌避していた「おねだり」に感謝する時が来るとは。アルカ様の「おねだり」に答えて私が尻拭いをすればキルア様の足を引っ張った罪滅ぼしが出来る。
「ええ、ええ喜ん」
全身の細胞が慄き震えて発狂している。あまりの殺気の強さに呼吸すら忘れてしまう。間違いないこの殺気の持ち主は。
「何の真似?」
かつてないほどイルミ様が殺気だっている。平常ならば私やアマネがキルア様の護衛をするのに今はそれが不可能だ。
何せキルア様とアルカ様以外の人間は首から下が凍りついている。一気に極寒地帯となった辺りを悠々と歩くのはあのお方だ。名前を呼ぼうとしたけどあの方のお身体を見て私は言葉を失ってしまった。
アイ様の片足が完膚なまでに凍りついている。私の方を見たアイ様のお顔は半分程氷に覆われていた。口が開かないのか呂律が回っていない。誰も彼もがアイ様の異様なるお姿にあのイルミ様すら二の句が告げないでいた。
「アイお姉ちゃんどうして凍っているの?」
「自分がやりたい事をやるのに代償を払ったからだよ。さあキルアと一緒に車に乗りな」
「……まさか!!なんでアイが「制約と誓約」を??」
「理由は車の中で話す。アマネ、ツボネ、運転を頼む」
アイ様が念を解除したのは私達だけ。イルミ様だけ氷像のまま。あらん限りの殺気をアイ様にぶつてけいるイルミ様は恐ろしい生き物の筈なのに。
一人ぼっちとなった子供のように感じるのは私だけか?
車内に常備してあったカイロを何重にも貼り付けても氷は溶けない。むしろカイロごと氷結させてしまう異様な光景にアイ様は全く持って動じてない。バックミラーに映るアイ様の手刀によって気絶したキルア様とアルカ様とアマネをぼうっと眺めながら、アイ様はゆっくりと語り始めた。
己に課した「制約と誓約」により念を使えば氷像と化す。
何もしなくても残り数時間もすれば念を使わなくても氷結が進み直に死ぬと。
「キルアに話せばアルカを使って私の死を防ぐだろう。アマネに言えば直ちに父さんと母さんに連絡して除念師を探すだろう」
「無礼を承知で申し上げます。私の丸メガネを通した映像と音声が現在進行形で奥様に送られているのをお忘れですか?」
「ゴトーに命令して家に映し出されるテレビの音声を一時的に切り取ってもらうよう命じてあるけどもう直にそれは解除される。その前に私はとある命令をツボネにする」
「…それはお二人には聞かせられない内容なのですか」
「無理だね」
さらと断言するアイ様はとても落ち着いていた。凍傷が進んでいるから動くの辛いだろうに少しも気配が乱れていない。ゾルティック家の当主としての貫禄が既にそこにはあるのにぶるりと身震いしてしまう。まさかこの方が企んでいるのは。私の思考を読んだかのようにアイ様がにやりと口角をあげた。幼子が悪戯を企むような笑みに全てを悟ってしまう。
そうなのですね。貴方様はなられるのですか我らの当主に。
「イルミに殺されてやるのをキルアに黙っといてくんない?それと後でメガネを貸して」
やはり年を取ると思考が劣ってしまう。離陸したキルア様を迎えに行けばイルミ様が先回りしていらした。何故キルア様の動きが読めるのかは至極簡単。私がかけている丸眼鏡を通して見える映像を奥様が屋敷で見ていらっしゃるから。機械いじりが得意なミルキ様がその映像をイルミ様に送っていらっしゃるのだ。ゾルティック執事たる人間が盗撮に気付けないとは何たる不覚。
「バレた所で母さんの命令なんだからスコープは外せないだろ?」
奥様そっくりの意地悪さといったら!イルミ様を好きになれない最大の理由はこの性格の悪さだ。無論主人に歯向かえる訳もなく私はただ笑みを浮かべるだけ。
「えーえー仰る通りでございます」
「ツボネー中指の爪ちょうだい」
あれほど忌避していた「おねだり」に感謝する時が来るとは。アルカ様の「おねだり」に答えて私が尻拭いをすればキルア様の足を引っ張った罪滅ぼしが出来る。
「ええ、ええ喜ん」
全身の細胞が慄き震えて発狂している。あまりの殺気の強さに呼吸すら忘れてしまう。間違いないこの殺気の持ち主は。
「何の真似?」
かつてないほどイルミ様が殺気だっている。平常ならば私やアマネがキルア様の護衛をするのに今はそれが不可能だ。
何せキルア様とアルカ様以外の人間は首から下が凍りついている。一気に極寒地帯となった辺りを悠々と歩くのはあのお方だ。名前を呼ぼうとしたけどあの方のお身体を見て私は言葉を失ってしまった。
アイ様の片足が完膚なまでに凍りついている。私の方を見たアイ様のお顔は半分程氷に覆われていた。口が開かないのか呂律が回っていない。誰も彼もがアイ様の異様なるお姿にあのイルミ様すら二の句が告げないでいた。
「アイお姉ちゃんどうして凍っているの?」
「自分がやりたい事をやるのに代償を払ったからだよ。さあキルアと一緒に車に乗りな」
「……まさか!!なんでアイが「制約と誓約」を??」
「理由は車の中で話す。アマネ、ツボネ、運転を頼む」
アイ様が念を解除したのは私達だけ。イルミ様だけ氷像のまま。あらん限りの殺気をアイ様にぶつてけいるイルミ様は恐ろしい生き物の筈なのに。
一人ぼっちとなった子供のように感じるのは私だけか?
車内に常備してあったカイロを何重にも貼り付けても氷は溶けない。むしろカイロごと氷結させてしまう異様な光景にアイ様は全く持って動じてない。バックミラーに映るアイ様の手刀によって気絶したキルア様とアルカ様とアマネをぼうっと眺めながら、アイ様はゆっくりと語り始めた。
己に課した「制約と誓約」により念を使えば氷像と化す。
何もしなくても残り数時間もすれば念を使わなくても氷結が進み直に死ぬと。
「キルアに話せばアルカを使って私の死を防ぐだろう。アマネに言えば直ちに父さんと母さんに連絡して除念師を探すだろう」
「無礼を承知で申し上げます。私の丸メガネを通した映像と音声が現在進行形で奥様に送られているのをお忘れですか?」
「ゴトーに命令して家に映し出されるテレビの音声を一時的に切り取ってもらうよう命じてあるけどもう直にそれは解除される。その前に私はとある命令をツボネにする」
「…それはお二人には聞かせられない内容なのですか」
「無理だね」
さらと断言するアイ様はとても落ち着いていた。凍傷が進んでいるから動くの辛いだろうに少しも気配が乱れていない。ゾルティック家の当主としての貫禄が既にそこにはあるのにぶるりと身震いしてしまう。まさかこの方が企んでいるのは。私の思考を読んだかのようにアイ様がにやりと口角をあげた。幼子が悪戯を企むような笑みに全てを悟ってしまう。
そうなのですね。貴方様はなられるのですか我らの当主に。
「イルミに殺されてやるのをキルアに黙っといてくんない?それと後でメガネを貸して」
