ハンター試験編
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“周”を纏わせたトランプの一回転で複数人を一撃で葬る手段の鮮やかさよ。
一般人には最後まで何が起きたかわからないだろうけど。
ヒソカのマジックも見たので戻ろうとしたけど、見覚えのある二人を見つけ咄嗟に木の陰に身を隠す。
林を抜けてきたクラピカとレオリオは、そのまま草原にいるヒソカと遭遇してしまった。
さて格上相手にどう動く?
奇術師ヒソカ相手に逃亡という賢明な判断をしたクラピカ。
逆にプライドが許さなかったのか戻ってきたレオリオは愚か者だ。
変な意地なんぞより命の方が大事だろうに。
けれど彼を助けに来た黒髪の少年のお陰でレオリオが死ななかったのは意外だ。
しかもレオリオもそうだが、圧倒的実力不足である彼も殺さないとは。
お決まりの果実が育っていくとか言って成長を見守るんだろうか。
相変わらず戦闘好きだこと。
そろそろ行かないと失格になりそうなので、霧の中へ消えていったヒソカの後をこっそりと追う。
“絶”もしているし足音は立てないように走っている。
視界は濃霧が広がる悪天候だから、よっぽどの事がない限り気づかれないだろうと思っていたのに。
「私の万が一ってどうしてこうも当たるのかな」
背後から飛んできた複数の針を避けるために宙でジャンプし躱す。
嫌がらせか知らないけど今絶対針飛ばすタイミングじゃないでしょ。
なるべく音を立てないように着地したけど、僅かな音に感づいたのかヒソカが後ろを振り向いた。
やっぱりバレたか。
こうなってしまえば“絶”を続けるのも無意味なので解除した。
「やっぱり身体全体が震え上がるほどの冷たいオーラはアイだったのかい♤試験に参加してるなら連絡くれたまえよ♡」
「アイを傷つけて良いのはオレだけだから。ヒソカは引っ込んでくれよ」
霧の中から偽装しているイルミが現れこちらに歩いてくる。
多分怒っている理由は勝手にキルアから目を離した上に迷子になるなだろうか。
ブラコンも過ぎると嫌だねぇ。
偽装が解けそうなくらい殺気を飛ばしたらキルアに居場所がバレるぞ。
肩をすくめる私と違ってヒソカはうっとりと恍惚の表情を浮かべている。
しかも彼の局部は若干盛り上がっている酷い始末。
気に入った獲物が現れてラッキーと喜んでいるのだろう。
うーん、やっぱりヒソカは変態だ。
悦に浸っていたヒソカだったけど急に首を傾げた。
「ちょいと待ってよイルミ♤ボク全く話の流れが読めないんだけど♢アイ?君が?イルミのお姉さん?」
「弟がいるって話した気がするけど」
「まさかイルミだとは夢にも思わないじゃないか♤なるほど……ようやくイルミがお姉さんについて顔を顰めていたのに合点がいったよ♡随分とアイは愛されているね♢」
「でたらめ言わないでくれる?ちょっとアイこんな奴と知り合いなのをどうしてオレに話してないわけ?」
飛んでくる針を躱しつつイルミの顔を意味深に見つめるヒソカ。
ヒソカと親しい仲だと知ったイルミが私を恨みがましい瞳で睨んでくる。
父さんといいイルミといい、私の男性関係に対してやたら神経質になるのは何故だ。
まったく人の交友関係くらい自由にさせてほしいものだ。
「扱いが雑過ぎるよイルミ♢ボクとアイは運命の赤い糸で結ばれているから♡最初から知り合いだったのさ♧」
「あっそ。別にお前らの関係に口をはさむ気はない。けどヒソカ一つ覚えておけ。
アイを壊すのはこのオレなんだ。そこ履き違えるなよ」
「クックックック♢随分と歪な愛だねえ♡」
ウインクしているヒソカにイルミは殺気の籠った瞳を向けていた。
こわいこわい、など冗談を言いながらもヒソカは私の手を勝手に握ってきた。
意味深に微笑んでこないで、空気読んで。
お返しにこちらは最大級の舌打ちをプレゼントしてやる。
とっとと湿原を抜けたいんだと提案すれば二人は口を揃えていった。
「アイ、ボクと一緒に湿原を出ようか♤」
「しょうがない。アイ、オレと一緒に湿原を出るよ」
三人で出ればよくない?
多少の話し合いの末結局三人でヌメーレ湿原を出る事になったけど。
モヒカンヘアの針人間と奇術師ヒソカの組み合わせとか目立つどころの話じゃない。
なるべく彼等と距離を取りつつ颯爽と湿原を駆けていく。
ぶっちゃけここいら全体を凍らせた方が早く着くんだけど。
僅かでも念を放出すればカタカタ音が鳴る、つまりイルミの針が飛ぶ前触れだ。
被弾はしないだろうけど避けるのが面倒なので大人しく走る。
幸い彼らが道に迷わずにいてくれたお陰か。
あっという間に二次試験会場に辿り着いた。
一応ヒソカに私とあまり関わるなと注意はしたけどどうだろう。
彼は興奮すると見境がなく強者を戦闘に誘う悪癖があるからなあ。
そんな事を考えながら泥で汚れた靴を洗おうと蛇口場に向かう。
けど誰かに後ろから服の裾を引っ張られた。
既に相手がわかっているので振り向きはしないけども。
「変な奴に絡むなよ。ヒソカとか針の男とか、大分頭のネジ飛んでて危険な奴だから近づかない方がいいぜ」
「知ってる。ついでにヒソカはショタコンらしいから、キルアも近づいちゃ駄目だよ」
「え、マジか」
「本当」
彼は強者だったら年齢問わない変態だから。
靴を洗い流しくるりと後ろを振り向く。
そこにはぶすっとした顔をしたキルアがいた。
しょうがない構ってやるかと。
手を伸ばし寂しがりなキルアの頬をムニムニと思う存分撫でまくる。
「ちょっ!!恥ずかしいからやめろって!!」
手を振りほどこうとしているけどまだまだか弱い。
というか本気で拒絶してない様子からするに構ってもらいたかったとみた。
えいえいと撫で繰り回していれば分かりやすいほどによく刺さる殺気。
粘っこくてじっとりとした視線はイルミ一択で間違いない。
どうせだから見せつけてやるとしようか。
すぐ正体がバレてしまうのもいいかもしれない。
今はキルアと遊びたい気分なので止めたりはしないけど。
しばらくすると黒髪の少年とクラピカがゴールしてきた。
ちなみにレオリオは気絶しているのか先ほどから木の根元にて意識を失っている。
命に別状はないので放っておいてる。
友達の前では格好つけたいお年頃なのかキルアは私を振りほどき、黒髪の少年の元へとすたこら移動してしまった。
暇なので私もキルアの後を追いかけていく。
ツンツン頭が特徴的な黒髪の少年が私に話しかけてきた。
「ねえお姉さんってキルアの知り合い?マラソンの時からキルアがずっとあなたの事気にしてたから」
「へぇーふぅーん」
「うるさいな!!」
「まだ何も言ってないんだけど。さて私はキルアの従妹で名前はアイ」
「オレゴン!!よろしくアイさん!!」
「よろしくゴン君。何だか君太陽みたいに輝いてちょっと眩しい」
「え、そうかな。オレ今光ってる?」
「バーカ、比喩表現に決まってるだろ。本気にするなよ」
「あ、そうなの。えへへ、気づかなかった」
対面しただけで直感的に分かる。
ゴンが持っているのは闇を浄化せんとする眩い光だ。
おまけに素直すぎる性根や裏表なさそうな性格ときた。
なるほど、普段友達などの関係を欲しがる割には一歩線を引くキルアがゴンに惹かれる訳だ。
時間が経てばやがて二人は親友となり、お互いが唯一無二の存在となっていくのだろう。
「イルミがそれを許してくれるかは別とするけど」
一般人には最後まで何が起きたかわからないだろうけど。
ヒソカのマジックも見たので戻ろうとしたけど、見覚えのある二人を見つけ咄嗟に木の陰に身を隠す。
林を抜けてきたクラピカとレオリオは、そのまま草原にいるヒソカと遭遇してしまった。
さて格上相手にどう動く?
奇術師ヒソカ相手に逃亡という賢明な判断をしたクラピカ。
逆にプライドが許さなかったのか戻ってきたレオリオは愚か者だ。
変な意地なんぞより命の方が大事だろうに。
けれど彼を助けに来た黒髪の少年のお陰でレオリオが死ななかったのは意外だ。
しかもレオリオもそうだが、圧倒的実力不足である彼も殺さないとは。
お決まりの果実が育っていくとか言って成長を見守るんだろうか。
相変わらず戦闘好きだこと。
そろそろ行かないと失格になりそうなので、霧の中へ消えていったヒソカの後をこっそりと追う。
“絶”もしているし足音は立てないように走っている。
視界は濃霧が広がる悪天候だから、よっぽどの事がない限り気づかれないだろうと思っていたのに。
「私の万が一ってどうしてこうも当たるのかな」
背後から飛んできた複数の針を避けるために宙でジャンプし躱す。
嫌がらせか知らないけど今絶対針飛ばすタイミングじゃないでしょ。
なるべく音を立てないように着地したけど、僅かな音に感づいたのかヒソカが後ろを振り向いた。
やっぱりバレたか。
こうなってしまえば“絶”を続けるのも無意味なので解除した。
「やっぱり身体全体が震え上がるほどの冷たいオーラはアイだったのかい♤試験に参加してるなら連絡くれたまえよ♡」
「アイを傷つけて良いのはオレだけだから。ヒソカは引っ込んでくれよ」
霧の中から偽装しているイルミが現れこちらに歩いてくる。
多分怒っている理由は勝手にキルアから目を離した上に迷子になるなだろうか。
ブラコンも過ぎると嫌だねぇ。
偽装が解けそうなくらい殺気を飛ばしたらキルアに居場所がバレるぞ。
肩をすくめる私と違ってヒソカはうっとりと恍惚の表情を浮かべている。
しかも彼の局部は若干盛り上がっている酷い始末。
気に入った獲物が現れてラッキーと喜んでいるのだろう。
うーん、やっぱりヒソカは変態だ。
悦に浸っていたヒソカだったけど急に首を傾げた。
「ちょいと待ってよイルミ♤ボク全く話の流れが読めないんだけど♢アイ?君が?イルミのお姉さん?」
「弟がいるって話した気がするけど」
「まさかイルミだとは夢にも思わないじゃないか♤なるほど……ようやくイルミがお姉さんについて顔を顰めていたのに合点がいったよ♡随分とアイは愛されているね♢」
「でたらめ言わないでくれる?ちょっとアイこんな奴と知り合いなのをどうしてオレに話してないわけ?」
飛んでくる針を躱しつつイルミの顔を意味深に見つめるヒソカ。
ヒソカと親しい仲だと知ったイルミが私を恨みがましい瞳で睨んでくる。
父さんといいイルミといい、私の男性関係に対してやたら神経質になるのは何故だ。
まったく人の交友関係くらい自由にさせてほしいものだ。
「扱いが雑過ぎるよイルミ♢ボクとアイは運命の赤い糸で結ばれているから♡最初から知り合いだったのさ♧」
「あっそ。別にお前らの関係に口をはさむ気はない。けどヒソカ一つ覚えておけ。
アイを壊すのはこのオレなんだ。そこ履き違えるなよ」
「クックックック♢随分と歪な愛だねえ♡」
ウインクしているヒソカにイルミは殺気の籠った瞳を向けていた。
こわいこわい、など冗談を言いながらもヒソカは私の手を勝手に握ってきた。
意味深に微笑んでこないで、空気読んで。
お返しにこちらは最大級の舌打ちをプレゼントしてやる。
とっとと湿原を抜けたいんだと提案すれば二人は口を揃えていった。
「アイ、ボクと一緒に湿原を出ようか♤」
「しょうがない。アイ、オレと一緒に湿原を出るよ」
三人で出ればよくない?
多少の話し合いの末結局三人でヌメーレ湿原を出る事になったけど。
モヒカンヘアの針人間と奇術師ヒソカの組み合わせとか目立つどころの話じゃない。
なるべく彼等と距離を取りつつ颯爽と湿原を駆けていく。
ぶっちゃけここいら全体を凍らせた方が早く着くんだけど。
僅かでも念を放出すればカタカタ音が鳴る、つまりイルミの針が飛ぶ前触れだ。
被弾はしないだろうけど避けるのが面倒なので大人しく走る。
幸い彼らが道に迷わずにいてくれたお陰か。
あっという間に二次試験会場に辿り着いた。
一応ヒソカに私とあまり関わるなと注意はしたけどどうだろう。
彼は興奮すると見境がなく強者を戦闘に誘う悪癖があるからなあ。
そんな事を考えながら泥で汚れた靴を洗おうと蛇口場に向かう。
けど誰かに後ろから服の裾を引っ張られた。
既に相手がわかっているので振り向きはしないけども。
「変な奴に絡むなよ。ヒソカとか針の男とか、大分頭のネジ飛んでて危険な奴だから近づかない方がいいぜ」
「知ってる。ついでにヒソカはショタコンらしいから、キルアも近づいちゃ駄目だよ」
「え、マジか」
「本当」
彼は強者だったら年齢問わない変態だから。
靴を洗い流しくるりと後ろを振り向く。
そこにはぶすっとした顔をしたキルアがいた。
しょうがない構ってやるかと。
手を伸ばし寂しがりなキルアの頬をムニムニと思う存分撫でまくる。
「ちょっ!!恥ずかしいからやめろって!!」
手を振りほどこうとしているけどまだまだか弱い。
というか本気で拒絶してない様子からするに構ってもらいたかったとみた。
えいえいと撫で繰り回していれば分かりやすいほどによく刺さる殺気。
粘っこくてじっとりとした視線はイルミ一択で間違いない。
どうせだから見せつけてやるとしようか。
すぐ正体がバレてしまうのもいいかもしれない。
今はキルアと遊びたい気分なので止めたりはしないけど。
しばらくすると黒髪の少年とクラピカがゴールしてきた。
ちなみにレオリオは気絶しているのか先ほどから木の根元にて意識を失っている。
命に別状はないので放っておいてる。
友達の前では格好つけたいお年頃なのかキルアは私を振りほどき、黒髪の少年の元へとすたこら移動してしまった。
暇なので私もキルアの後を追いかけていく。
ツンツン頭が特徴的な黒髪の少年が私に話しかけてきた。
「ねえお姉さんってキルアの知り合い?マラソンの時からキルアがずっとあなたの事気にしてたから」
「へぇーふぅーん」
「うるさいな!!」
「まだ何も言ってないんだけど。さて私はキルアの従妹で名前はアイ」
「オレゴン!!よろしくアイさん!!」
「よろしくゴン君。何だか君太陽みたいに輝いてちょっと眩しい」
「え、そうかな。オレ今光ってる?」
「バーカ、比喩表現に決まってるだろ。本気にするなよ」
「あ、そうなの。えへへ、気づかなかった」
対面しただけで直感的に分かる。
ゴンが持っているのは闇を浄化せんとする眩い光だ。
おまけに素直すぎる性根や裏表なさそうな性格ときた。
なるほど、普段友達などの関係を欲しがる割には一歩線を引くキルアがゴンに惹かれる訳だ。
時間が経てばやがて二人は親友となり、お互いが唯一無二の存在となっていくのだろう。
「イルミがそれを許してくれるかは別とするけど」