ヨークシン編
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「気分は?」
「最悪だけど?」
嫌味たっぷりに返せば髪の毛をぐしゃぐしゃにされる。フィンクスのこういうガサツな所好きじゃない。
頬っぺたをつねられ起きると、ノブナガ以外のメンバーがそこにはいた。どうやら偽の死体を作り幻影旅団は壊滅したと情報を流すらしい。その後は偽オークションを開催してお宝を掻っ攫うそうだ。死体作成に伴いコルトピの 神の左手悪魔の右手 でメンバーのコピーを作る為に起こされた訳だ。寝ている間に手当はしてもらったが。無理やり起こされたのもあってかかなりイライラしてる。しかもノブナガがいない理由に更なる苛立ちが加わる。
「面倒な案件に首突っ込むなって注意してんだけど。なんでこうなるかね」
「弟くん、アイ の血を引いてるね。冷静に見えて喧嘩っ早いとことかさ、そっくりだよ」
「私そこまで短気じゃないけど」
「私にすぐつかかるね」
「どこかのおチビさんが喧嘩を売ってくるからじゃない?」
「戦闘後だろうと知ったこっちゃないね。ささと構えろ」
正直立つのもしんどいが今は無性にイラついている。怒りのままに念を放出しようとしたが、フランクリンに拳骨を貰ってしまった。うう、お星様が瞬いているよ。鈍器で殴られたような衝撃に顔を歪めつつ、旅団を尾行していた人物を頭に思い浮かべる。
『アイ』
『アイさん』
心底理解できない。実力なんて天と地ほどの差があるのに何で立ち向かうんだか。ノブナガにメールしていると控えめに服を引っ張られた。コルトピが指を絡ませながら他の団員と死私を見比べている。
「アイ だけ死体作れない。金髪じゃないのもそうだけど手配書と素顔が全然違う」
「なら髪は燃やして顔は誰だか分からないくらいぐちゃぐちゃにしてやればいいね。その作業は私がやる」
私の意見を聞かずに勝手に話が進んでいく。訂正するのも面倒だから別にいいけど。コピーを作り終えたとコルトピが告げた途端、フェイタンが真っ先に自分のコピーを嬲っていく。嬉々として殴る様子はドSの一言に尽きる。そんな彼は死体を作り終えると、宣言通り私のコピーに腕を伸ばした。至極嬉しそうに口角をあげ拳を鳴らす。すぐさま目を抉ったり舌をちょん切ったりしだした。怨念すら感じる拷問っぷりだ。
「どれだけ私に鬱憤溜まってたんだろ」
「合ってるようだけど全然違うな。あれはフェイタンなりの嫉妬だ。かなり長い間団長がアイ を独占してたからな。拗ねたんだよ、察してやれ」
「フィンクスも死体どおりにしてやるか?」
口元を服で覆っているから表情は分かりにくいけど、フェイタンの耳は苺のように真っ赤だ。普段なら揶揄うけど疲れ果てているから今日は無視だ。骨折はマチの糸で治して貰ったけど、完全に体力復活するまで時間かかるし。今はとにかく眠くて仕方ない。
「地面で寝たら汚いよ」
別に構わないと返す前に呆気なく意識は途切れた。
「死に急いでた銀髪のガキがアイ の弟だったとはなぁ。姉貴がなんちゃらほざいてたのはそれでか。愛されてるなあお姉ちゃん」
「凍らせて砕いてやろうか」
「もしくはアイ がブラコンなだけか、ええ?そうだろ。メールで拷問しすぎるなって連絡するくらいだもんなあ」
うりうりと肘で小突かれた上にメールを顔に押し付けられる。かなりイラッときたので携帯を真っ二つにへし折り、ノブナガの脛を思いっきり蹴っているといつもの仲裁役が止めてきた。
片手には缶ビールを持っている。
肩を何度も揺さぶられ渋々起きたら、そこはアジトだった。どうやら私が寝ている間に偽オークションは無事終わったそうだ。盗み祝いに酒盛りをするのは知っていたが、私は加わった事がなかった。いつもならすたこら逃げているけど今の私は旅団の一員。つまり強制参加だ。
「じゃあ改めましてかんぱーい」
酒盛りの合図をシャルナークが告げ、一同が酒を口にする。騒がしくなった輪の中から抜けて隅っこでオレンジジュースをちびちび飲む。お酒に弱くはないが悪酔いすると念のコントロールが効かなくなる。以前家を冷凍物件にした事があるから、外では基本ノンアルだ。
「一番の功労者が一人寂しく飲んでんじゃねえよ。ほら」
既にフィンクスは酔っ払い気味だ。断ると面倒なので大人しく差し出された柿⚪︎種を受け取る。どっちかというと甘い物が欲しかった。
楽しそうに笑い合う団員の中に一際声がうるさい男がいない。それだけでこんなに静かなのか。彼は水みたいに酒を飲み大声で喋るから、うるさいったらありゃしない。
でもあの笑い声が聞こえなくなって欲しかった訳じゃなかった。
『幻影旅団に入れよアイ 。お前なら大歓迎するぜ?』
もしも、というか絶対あり得ない未来だけども。今、君がこのに存在していて勧誘をしていてくれたのなら。
「辛気くせぇツラしてんじゃねえよ」
「いった。何するの」
突然の痛みに額を抑えてしまう。この男手加減無しのデコピンをしてきた…!もしかして自分が馬鹿力なのをご存知ないのか。どういうつまりだと睨めば、フィンクスは偉そうに鼻を鳴らしつつそっぽを向いた。
「ウボォーギンは死んでねえよ」
「はぁ?」
「肉体が滅びようとあいつの魂はオレたちの胸にある。だからあまり落ち込むな」
脳筋の男にしてはポエミーな慰めに口をぽかんと開けてしまう。いつも人間は死んだら終わりだと言ってるじゃん。そんな考えフィンクスらしくないとか沢山言いたい事はある。
でも。
「フィンクス…風邪でも引いたの?」
「んだとおっ!せっかく人が慰めてやってるのになんだその態度!!」
「騒がしいな。どうしたの?」
「聞いてよシャルナーク。フィンクスがクロロみたいに真面目な話してて」
「バカやめろ広めるな!!」
わらわらと集まってきた団員達の殆どは笑顔を浮かべている。ウボォーギンの死を悼みつつも前を向こうとしているのだ。ふと一人で優雅にワインを飲んでいるヒソカと目が合う。意味深にウインクしてきたけど無視しよ。
「アイ 楽しいか?」
それは幻影旅団と行動を共にしてからの自分の気持ちだろうか。だとしたらどうなのだろう。
ウボォーギンが死んだ。父さんとゼノ爺ちゃんと戦うなど割に合わない事をした。自分のやりたい事じゃないから答えは一つだ。
「さあね」
「最悪だけど?」
嫌味たっぷりに返せば髪の毛をぐしゃぐしゃにされる。フィンクスのこういうガサツな所好きじゃない。
頬っぺたをつねられ起きると、ノブナガ以外のメンバーがそこにはいた。どうやら偽の死体を作り幻影旅団は壊滅したと情報を流すらしい。その後は偽オークションを開催してお宝を掻っ攫うそうだ。死体作成に伴いコルトピの
「面倒な案件に首突っ込むなって注意してんだけど。なんでこうなるかね」
「弟くん、アイ の血を引いてるね。冷静に見えて喧嘩っ早いとことかさ、そっくりだよ」
「私そこまで短気じゃないけど」
「私にすぐつかかるね」
「どこかのおチビさんが喧嘩を売ってくるからじゃない?」
「戦闘後だろうと知ったこっちゃないね。ささと構えろ」
正直立つのもしんどいが今は無性にイラついている。怒りのままに念を放出しようとしたが、フランクリンに拳骨を貰ってしまった。うう、お星様が瞬いているよ。鈍器で殴られたような衝撃に顔を歪めつつ、旅団を尾行していた人物を頭に思い浮かべる。
『アイ』
『アイさん』
心底理解できない。実力なんて天と地ほどの差があるのに何で立ち向かうんだか。ノブナガにメールしていると控えめに服を引っ張られた。コルトピが指を絡ませながら他の団員と死私を見比べている。
「アイ だけ死体作れない。金髪じゃないのもそうだけど手配書と素顔が全然違う」
「なら髪は燃やして顔は誰だか分からないくらいぐちゃぐちゃにしてやればいいね。その作業は私がやる」
私の意見を聞かずに勝手に話が進んでいく。訂正するのも面倒だから別にいいけど。コピーを作り終えたとコルトピが告げた途端、フェイタンが真っ先に自分のコピーを嬲っていく。嬉々として殴る様子はドSの一言に尽きる。そんな彼は死体を作り終えると、宣言通り私のコピーに腕を伸ばした。至極嬉しそうに口角をあげ拳を鳴らす。すぐさま目を抉ったり舌をちょん切ったりしだした。怨念すら感じる拷問っぷりだ。
「どれだけ私に鬱憤溜まってたんだろ」
「合ってるようだけど全然違うな。あれはフェイタンなりの嫉妬だ。かなり長い間団長がアイ を独占してたからな。拗ねたんだよ、察してやれ」
「フィンクスも死体どおりにしてやるか?」
口元を服で覆っているから表情は分かりにくいけど、フェイタンの耳は苺のように真っ赤だ。普段なら揶揄うけど疲れ果てているから今日は無視だ。骨折はマチの糸で治して貰ったけど、完全に体力復活するまで時間かかるし。今はとにかく眠くて仕方ない。
「地面で寝たら汚いよ」
別に構わないと返す前に呆気なく意識は途切れた。
「死に急いでた銀髪のガキがアイ の弟だったとはなぁ。姉貴がなんちゃらほざいてたのはそれでか。愛されてるなあお姉ちゃん」
「凍らせて砕いてやろうか」
「もしくはアイ がブラコンなだけか、ええ?そうだろ。メールで拷問しすぎるなって連絡するくらいだもんなあ」
うりうりと肘で小突かれた上にメールを顔に押し付けられる。かなりイラッときたので携帯を真っ二つにへし折り、ノブナガの脛を思いっきり蹴っているといつもの仲裁役が止めてきた。
片手には缶ビールを持っている。
肩を何度も揺さぶられ渋々起きたら、そこはアジトだった。どうやら私が寝ている間に偽オークションは無事終わったそうだ。盗み祝いに酒盛りをするのは知っていたが、私は加わった事がなかった。いつもならすたこら逃げているけど今の私は旅団の一員。つまり強制参加だ。
「じゃあ改めましてかんぱーい」
酒盛りの合図をシャルナークが告げ、一同が酒を口にする。騒がしくなった輪の中から抜けて隅っこでオレンジジュースをちびちび飲む。お酒に弱くはないが悪酔いすると念のコントロールが効かなくなる。以前家を冷凍物件にした事があるから、外では基本ノンアルだ。
「一番の功労者が一人寂しく飲んでんじゃねえよ。ほら」
既にフィンクスは酔っ払い気味だ。断ると面倒なので大人しく差し出された柿⚪︎種を受け取る。どっちかというと甘い物が欲しかった。
楽しそうに笑い合う団員の中に一際声がうるさい男がいない。それだけでこんなに静かなのか。彼は水みたいに酒を飲み大声で喋るから、うるさいったらありゃしない。
でもあの笑い声が聞こえなくなって欲しかった訳じゃなかった。
『幻影旅団に入れよアイ 。お前なら大歓迎するぜ?』
もしも、というか絶対あり得ない未来だけども。今、君がこのに存在していて勧誘をしていてくれたのなら。
「辛気くせぇツラしてんじゃねえよ」
「いった。何するの」
突然の痛みに額を抑えてしまう。この男手加減無しのデコピンをしてきた…!もしかして自分が馬鹿力なのをご存知ないのか。どういうつまりだと睨めば、フィンクスは偉そうに鼻を鳴らしつつそっぽを向いた。
「ウボォーギンは死んでねえよ」
「はぁ?」
「肉体が滅びようとあいつの魂はオレたちの胸にある。だからあまり落ち込むな」
脳筋の男にしてはポエミーな慰めに口をぽかんと開けてしまう。いつも人間は死んだら終わりだと言ってるじゃん。そんな考えフィンクスらしくないとか沢山言いたい事はある。
でも。
「フィンクス…風邪でも引いたの?」
「んだとおっ!せっかく人が慰めてやってるのになんだその態度!!」
「騒がしいな。どうしたの?」
「聞いてよシャルナーク。フィンクスがクロロみたいに真面目な話してて」
「バカやめろ広めるな!!」
わらわらと集まってきた団員達の殆どは笑顔を浮かべている。ウボォーギンの死を悼みつつも前を向こうとしているのだ。ふと一人で優雅にワインを飲んでいるヒソカと目が合う。意味深にウインクしてきたけど無視しよ。
「アイ 楽しいか?」
それは幻影旅団と行動を共にしてからの自分の気持ちだろうか。だとしたらどうなのだろう。
ウボォーギンが死んだ。父さんとゼノ爺ちゃんと戦うなど割に合わない事をした。自分のやりたい事じゃないから答えは一つだ。
「さあね」