ヨークシン編
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最大限まで力を振り絞り、防弾ガラスよりも何十倍強固な氷の盾を数十枚作った。これなら二人の攻撃を防げると思っていたけど。
任務完了の着信にこんなに安堵した事はない。
「あ〜〜つっっっかれた!!!」
人目も気にせずゴロンと床に転がる。肋骨や両足が痛むから確実に折れてるんだろうけど、手当すら面倒だ。このまま爆睡出来るくらい眠いんだけど…
「流石アイじゃ。即席とは思えないほどの強靭で分厚い盾。莫大なオーラが一見して分かるわい」
「お褒めの言葉をどうも」
褒め言葉だろうけど皮肉にしか聞こえない。だって二人分の攻撃を受けた盾は一つも原型を保っていない。ガラスの破片のように大小様々に砕け地面に散らばっていた。数枚あればウボォーギンの超破壊拳 すら凌げる代物なんだけどね。二人にまだ及ばない実力を目の当たりにして、ますます気分が落ち込む。
「これを羽織っておけ。無いよりマシだろ」
布切れと化した服を見かねたのか、クロロがスーツの上着を羽織らせてくれた。砂埃が沢山ついてるし穴が幾つも空いてるけど、返却する力もないや。
「で?二人はいつ帰るの」
依頼人が死んで仕事がキャンセルとなったら、即帰宅する二人にしては珍しい。クロロと私を見比べると父さんが重苦しそうな口を開いた。
「分かっているのか。そいつと添い遂げる事はゾルディック家はお前の敵となるのを」
「あ〜はいはいはいそういう事ね。違うから。一時的に仲間になっているだけで、別に幻影旅団の一員じゃないよ」
「なら隣の小僧が旦那ヅラをしているのは何故じゃ」
「知らない」
「冷たいな。一緒に風呂に入った仲だろ」
手を握ってきたクロロの手の甲に爪を立てる。わざとウインクするとか死期を早めたいのか。
「イルミには全て伝える」
最悪の一言を残して二人は去って行った。ただ仕事をこなしただけで、イルミの拷問を受けるとか本当意味わかんない。考えるのも嫌になって瞼を閉じようとしたら、ふっと身体が軽くなった。どうやらクロロがお姫様抱っこをしてくれたようだ。
「アイの親父さんと爺さん控えめに言っても化け物だな」
「そう?ちょっと規格外なだけだよ」
「訂正しよう。あれをちょっとと片付けられるアイの思考が人外的だ」
「うるさい」
「イテテテ、腕をつねるなって。にしても爺さんの念能力が盗めなかったのは残念だ」
「欲張りすぎでしょ。手加減してくれたゼノ爺ちゃんが念を盗ませてくれるはずないし」
喋りながら改めて先程の戦闘を思い出す。あの二人は最初から本気など出していない。修行より若干手を加えた程度だ。もし二人が本気だったならば、入室した時点で勝敗は決まっていただろう。手加減の条件は同じなのだから贅沢言うなと胸元に頭突きする。
「地味な攻撃やめろって…まあ真に欲しい能力があるとすればアイの念能力だけどな。欲しいのは山々だがリスクがデカすぎる」
「仮にクロロが盗めても発動した途端に凍え死ぬもんね。私も寒さに強い体質じゃなきゃとっくにお陀仏だよ。諦めて命があるのを喜んだら」
あの二人を相手にして生還で済んだので丸儲けだというのに。ああすれば盗めたと呟くクロロの強欲さに呆れ果ててしまう。
「付き合ってられない。私は寝る、おやすみ」
任務完了の着信にこんなに安堵した事はない。
「あ〜〜つっっっかれた!!!」
人目も気にせずゴロンと床に転がる。肋骨や両足が痛むから確実に折れてるんだろうけど、手当すら面倒だ。このまま爆睡出来るくらい眠いんだけど…
「流石アイじゃ。即席とは思えないほどの強靭で分厚い盾。莫大なオーラが一見して分かるわい」
「お褒めの言葉をどうも」
褒め言葉だろうけど皮肉にしか聞こえない。だって二人分の攻撃を受けた盾は一つも原型を保っていない。ガラスの破片のように大小様々に砕け地面に散らばっていた。数枚あればウボォーギンの
「これを羽織っておけ。無いよりマシだろ」
布切れと化した服を見かねたのか、クロロがスーツの上着を羽織らせてくれた。砂埃が沢山ついてるし穴が幾つも空いてるけど、返却する力もないや。
「で?二人はいつ帰るの」
依頼人が死んで仕事がキャンセルとなったら、即帰宅する二人にしては珍しい。クロロと私を見比べると父さんが重苦しそうな口を開いた。
「分かっているのか。そいつと添い遂げる事はゾルディック家はお前の敵となるのを」
「あ〜はいはいはいそういう事ね。違うから。一時的に仲間になっているだけで、別に幻影旅団の一員じゃないよ」
「なら隣の小僧が旦那ヅラをしているのは何故じゃ」
「知らない」
「冷たいな。一緒に風呂に入った仲だろ」
手を握ってきたクロロの手の甲に爪を立てる。わざとウインクするとか死期を早めたいのか。
「イルミには全て伝える」
最悪の一言を残して二人は去って行った。ただ仕事をこなしただけで、イルミの拷問を受けるとか本当意味わかんない。考えるのも嫌になって瞼を閉じようとしたら、ふっと身体が軽くなった。どうやらクロロがお姫様抱っこをしてくれたようだ。
「アイの親父さんと爺さん控えめに言っても化け物だな」
「そう?ちょっと規格外なだけだよ」
「訂正しよう。あれをちょっとと片付けられるアイの思考が人外的だ」
「うるさい」
「イテテテ、腕をつねるなって。にしても爺さんの念能力が盗めなかったのは残念だ」
「欲張りすぎでしょ。手加減してくれたゼノ爺ちゃんが念を盗ませてくれるはずないし」
喋りながら改めて先程の戦闘を思い出す。あの二人は最初から本気など出していない。修行より若干手を加えた程度だ。もし二人が本気だったならば、入室した時点で勝敗は決まっていただろう。手加減の条件は同じなのだから贅沢言うなと胸元に頭突きする。
「地味な攻撃やめろって…まあ真に欲しい能力があるとすればアイの念能力だけどな。欲しいのは山々だがリスクがデカすぎる」
「仮にクロロが盗めても発動した途端に凍え死ぬもんね。私も寒さに強い体質じゃなきゃとっくにお陀仏だよ。諦めて命があるのを喜んだら」
あの二人を相手にして生還で済んだので丸儲けだというのに。ああすれば盗めたと呟くクロロの強欲さに呆れ果ててしまう。
「付き合ってられない。私は寝る、おやすみ」