ヨークシン編
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ゴン視点
G・Iを買う軍資金を集める為にアームレスリングに参加したのは良かったけど。突然リングに乱入した男の登場で空気が変わった。派手な化粧をしたその人はマイクを片手に、アームレスリングは急遽中止として代わりに条件競売を始めると宣伝した。レオリオをここに案内した人も動揺しているから、只事じゃないんだろう。
一体どうしたんだろと思っていたら、目元にアイマスクをつけた女の人からプリントを渡された。配られたプリントに目を通すと、八人の写写っている。
「あ、この子!」
眼鏡をかけたおっとりしてそうな黒髪の女の子。腕相撲の時に出会ったあの子が旅団だなんて。驚きつつも金髪の女性に視線を移動する。すっごい美人な人だけど、誰かを彷彿とさせる人だな。まるで……
「どういう事だ!?なんでアイが?」
「ええっ!この人アイさんなの!?」
「マジかよ!!…いや似てるっちゃ似てるけど雰囲気全然違くないか?まるで別人だぜ」
キルアの焦ったような声に、レオリオも穴が開くほど写真を見つめる。けどすぐに否定した。
確かに欠伸をしている女性は、オレの知るアイさんとは顔つきがまるっきり違う。目の色とか髪色もそうだけど、何より写真越しでも伝わる華やかな雰囲気はアイさんとは似ても似つかない。けれどキルアはプリントを握りしめて、食い入るように写真を凝視している。
「落札条件はターゲットを捕獲し我々に引き渡すこと!そうすればターゲット一名につき20億ジェニーの小切手をお渡しします!!」
桁違い過ぎる報酬に室内が一気にざわつき、あちこちで全員捕まえようと意気込む会話が聞こえてくる。一人でも旅団を捕まえればあっという間に軍資金は集まるだろう。
けど、もしこの人がアイさんだったら。
レオリオも同じことを考えたのか、眉間に皺を寄せている。キルアは冷や汗を流しながらも、ゆっくりとプリントから顔を上げた。
「一旦この鬼ごっこに参加だ。その後アイに電話する」
鬼ごっこに参加する手続きを終えると、キルアはすぐに外に出てアイさんに電話をした。
でも繋がらなかったらしく、苛立ちをぶつけるように携帯を地面に叩きつけた。
「おいキルア!苛立つ気持ちは分かるけどよ、モノに当たんな」
「……わりぃ」
「そういえば アイさん、天空闘技場でも全然電話出なかったよね。元々そういう感じ?」
「ああ。アイが電話に出るのはごくまれだ。だから応答しないのも普段通りのはずなんだけど」
携帯を握り締めるキルアは苦渋に満ちた表情だ。キルアにとってアイさんは、大切なお姉さんだもんね。危険な事に巻き込まれて欲しくないのは当然だ。オレがそう言うとキルアは深刻そうに顔を歪めた。
「いや、違う。オレが恐れているのはたった一つ。絶対にあり得ないけどアイが幻影旅団の一員だった時。そこに蜘蛛を恨むクラピカが現れ、最悪アイと鉢合わせでもしてしまったら…」
「そりゃ最悪すぎる。どっちを味方していいかわかんねーぜ」
「大丈夫だよキルア。アイさんがそんな危ない奴らと一緒にいるはずがないって」
神経を尖らせているキルアに、気休めの言葉をかけるけど正直オレも不安で仕方がない。頭をよぎるのはハンター試験で遭遇した飛行船内の会話。
『殺しをするのも息をするのと同様なんだ』
殺人に対して全く躊躇いがないアイさん。
そしてゼビル島で感じ取った、あの魂まで凍てつかせんばかりの冷酷な殺気。 アイさんは目的の為なら、躊躇いなく殺しが出来る冷酷な人であり幻影旅団にすら加入しそうだ。
けど天空闘技場で過ごした時の、少し抜けた感じのするアイさんもオレは知っている。
お菓子を頬張りゲームで負けて、悔しそうな顔をするアイさんはごく普通の一般人のように思えてしまう。
一体どっちが本当の アイさんなのだろうか。
G・Iを買う軍資金を集める為にアームレスリングに参加したのは良かったけど。突然リングに乱入した男の登場で空気が変わった。派手な化粧をしたその人はマイクを片手に、アームレスリングは急遽中止として代わりに条件競売を始めると宣伝した。レオリオをここに案内した人も動揺しているから、只事じゃないんだろう。
一体どうしたんだろと思っていたら、目元にアイマスクをつけた女の人からプリントを渡された。配られたプリントに目を通すと、八人の写写っている。
「あ、この子!」
眼鏡をかけたおっとりしてそうな黒髪の女の子。腕相撲の時に出会ったあの子が旅団だなんて。驚きつつも金髪の女性に視線を移動する。すっごい美人な人だけど、誰かを彷彿とさせる人だな。まるで……
「どういう事だ!?なんでアイが?」
「ええっ!この人アイさんなの!?」
「マジかよ!!…いや似てるっちゃ似てるけど雰囲気全然違くないか?まるで別人だぜ」
キルアの焦ったような声に、レオリオも穴が開くほど写真を見つめる。けどすぐに否定した。
確かに欠伸をしている女性は、オレの知るアイさんとは顔つきがまるっきり違う。目の色とか髪色もそうだけど、何より写真越しでも伝わる華やかな雰囲気はアイさんとは似ても似つかない。けれどキルアはプリントを握りしめて、食い入るように写真を凝視している。
「落札条件はターゲットを捕獲し我々に引き渡すこと!そうすればターゲット一名につき20億ジェニーの小切手をお渡しします!!」
桁違い過ぎる報酬に室内が一気にざわつき、あちこちで全員捕まえようと意気込む会話が聞こえてくる。一人でも旅団を捕まえればあっという間に軍資金は集まるだろう。
けど、もしこの人がアイさんだったら。
レオリオも同じことを考えたのか、眉間に皺を寄せている。キルアは冷や汗を流しながらも、ゆっくりとプリントから顔を上げた。
「一旦この鬼ごっこに参加だ。その後アイに電話する」
鬼ごっこに参加する手続きを終えると、キルアはすぐに外に出てアイさんに電話をした。
でも繋がらなかったらしく、苛立ちをぶつけるように携帯を地面に叩きつけた。
「おいキルア!苛立つ気持ちは分かるけどよ、モノに当たんな」
「……わりぃ」
「そういえば アイさん、天空闘技場でも全然電話出なかったよね。元々そういう感じ?」
「ああ。アイが電話に出るのはごくまれだ。だから応答しないのも普段通りのはずなんだけど」
携帯を握り締めるキルアは苦渋に満ちた表情だ。キルアにとってアイさんは、大切なお姉さんだもんね。危険な事に巻き込まれて欲しくないのは当然だ。オレがそう言うとキルアは深刻そうに顔を歪めた。
「いや、違う。オレが恐れているのはたった一つ。絶対にあり得ないけどアイが幻影旅団の一員だった時。そこに蜘蛛を恨むクラピカが現れ、最悪アイと鉢合わせでもしてしまったら…」
「そりゃ最悪すぎる。どっちを味方していいかわかんねーぜ」
「大丈夫だよキルア。アイさんがそんな危ない奴らと一緒にいるはずがないって」
神経を尖らせているキルアに、気休めの言葉をかけるけど正直オレも不安で仕方がない。頭をよぎるのはハンター試験で遭遇した飛行船内の会話。
『殺しをするのも息をするのと同様なんだ』
殺人に対して全く躊躇いがないアイさん。
そしてゼビル島で感じ取った、あの魂まで凍てつかせんばかりの冷酷な殺気。 アイさんは目的の為なら、躊躇いなく殺しが出来る冷酷な人であり幻影旅団にすら加入しそうだ。
けど天空闘技場で過ごした時の、少し抜けた感じのするアイさんもオレは知っている。
お菓子を頬張りゲームで負けて、悔しそうな顔をするアイさんはごく普通の一般人のように思えてしまう。
一体どっちが本当の アイさんなのだろうか。