ハンター試験編
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キルア目線
ハンター試験に挑む前にまずは会場に着かなければならない。
アイとネットで調べまくって得た情報にはザバン市にある定食屋のみ記されていた。
どうにか合言葉なるものをゲットしたけど。
かれこれ数時間程片っ端からザバン市にある飲食店を当たっているけど手ごたえ無し。
あーもうアイの奴すげぇ苛立ってるじゃん。
頼むから今度こそ頼むぜと願いながら定食屋の扉を開けた。
「すいませんステーキ定食二人前。焼き方は弱火でじっくり」
「あいよっ!ん?あれその顔・・・・・・もしかしてアイさんかい?」
「はぁそうですが何か?」
合言葉を口にしたアイを店主がぎょっとした表情で見つめている。
厄介ごとの匂いを嗅ぎ取ったのかアイはうんざりとした顔を隠さない。
指示を出さない店主を見かねて他の店員がオレ達を奥の席へと案内してきた。
部屋の中は個室となっており、既にテーブルの上には美味そうなステーキが置かれている。
早速席についてステーキを頬張ろうとしたら勢いよく扉が開かれた。
「大変申し訳ございませんアイ様!!上からの命令で貴方様が尋ねてきたら甘味を用意しろと言われているもので。至急作っておりますのでもう少々お待ち下さいませ」
平謝りをする店員に対して邪魔だと言わんばかりに手で追い払うアイ。
仰々しいの嫌いだもんな。
しばらくして定食屋に似つかわしくないような高級そうなパフェがアイにだけ運ばれてきた。
コーヒーゼリーをふんだんに使った大人向けのパフェらしい。
それと一通の手紙がアイの前にそっと置かれる。
全てを運び終えた店員が仰々しく頭を下げながら部屋から出ていった。
すると僅かな浮遊感と共にエレベーターが動き始めた。
やっとハンター会場に到着したか。
アイが我慢しきれなくなる前に無事着いてマジ助かった。
それにしてもエレベーター丸ごとギミックになっているとは。
それなら何も定食屋に偽装しなくてもいいんじゃねーのか。
冷めた肉を咀嚼しながらそんなことを考えているとビリビリと紙を破く音。
音の方向に首を動かすとアイが容赦なく手紙を破り捨てている。
大方気に入らない内容でも書いてあったんだろうか。
「それ破り捨てて良いのかよ。さっきの店員の反応から想像するに手紙の相手かなりのお偉いさんじゃねーの」
「別に良いんだよ。あっちだって私が手紙読まないの前提で差し入れしているに決まっているから」
「ふーん」
「ほんと腹立つあの爽やか野郎。今度会ったらしばき倒してやる」
珍しく目に見えるほど腹を立てているアイはイラつきを隠さないのか。
パフェのてっぺんに勢いよくスプーンをぶっ刺した。
普段おっとりというか何に関しても気怠そうなアイ。
そんなアイがここまで怒りを露にするのは稀なので少し目を見張ってしまう。
話してくれないけど手紙の相手はどんな奴なんだろう。
聞こうか迷ったけど瞬く間にパフェを食べ終えたアイが、懐から仮面を取り出し顔に装着したのでそちらに注意を向けてしまう。
お面は鮮やかな赤色をしているが表情は一切なく薄っすらと笑っている。
なんだっけ、能面?っていうんだっけか。
「お面?なんで」
「そりゃ不特定多数の人間が集まる会場で暗殺者が素顔で挑むわけないでしょ。本名を名乗る以上は顔を隠さないと」
「けどアイ任務の時も基本素顔じゃん。オレと一緒にありのままで参加しよーぜ」
「将来有望な殺し屋としてキルアは今のうちに名を売っておけばいいと思うよ。私の場合今回は特別。任務なら素顔で挑んでも支障はないけど、試験だとそうはいかない。世界中の人間が集まるハンター試験の会場だよ?最悪知り合いに会ったらすっごい面倒じゃん」
「ちえっ、残念」
「一応このお面はミルキに細工してもらったからそれなりに工夫はされてる。簡単に説明するとこの仮面をつけるとキルアからは私の顔が見えない。でも私の視界からはキルアの表情が丸わかりになる」
「へぇー」
「それと試験が終わるまで私キルアの従妹設定だから。間違っても姉貴だなんて呼ばないでよ」
「はいはいわかりましたよ」
ホテルを出る前にも話していたがやはりアイはハンター試験に乗り気ではない。
お面で顔は隠れているので表情は分からないけど、きっと憂鬱そうな顔つきをしているのだろう。
けどアイはオレのお願いの為にわざわざリスクを冒してくれてるんだよな。
その事実だけで言いようのない不安が消え去り気分が弾むというものだ。
なんせアイが厄介ごとを背負いたくない性格だとは百も承知だった。
今回の同行をお願いする電話をした際は賭けだった。
ぶっちゃけあの場でイルミに告げ口をしたっておかしくはないのに。
やっぱりオレが一番兄弟の仲でアイに愛されてるってことかな。
にやけてしまいそうになるのを我慢しつつ、ありきたりな会話をしていると目的地についたのかエレベーターが停車した。
「着いたな」
ハンター試験に挑む前にまずは会場に着かなければならない。
アイとネットで調べまくって得た情報にはザバン市にある定食屋のみ記されていた。
どうにか合言葉なるものをゲットしたけど。
かれこれ数時間程片っ端からザバン市にある飲食店を当たっているけど手ごたえ無し。
あーもうアイの奴すげぇ苛立ってるじゃん。
頼むから今度こそ頼むぜと願いながら定食屋の扉を開けた。
「すいませんステーキ定食二人前。焼き方は弱火でじっくり」
「あいよっ!ん?あれその顔・・・・・・もしかしてアイさんかい?」
「はぁそうですが何か?」
合言葉を口にしたアイを店主がぎょっとした表情で見つめている。
厄介ごとの匂いを嗅ぎ取ったのかアイはうんざりとした顔を隠さない。
指示を出さない店主を見かねて他の店員がオレ達を奥の席へと案内してきた。
部屋の中は個室となっており、既にテーブルの上には美味そうなステーキが置かれている。
早速席についてステーキを頬張ろうとしたら勢いよく扉が開かれた。
「大変申し訳ございませんアイ様!!上からの命令で貴方様が尋ねてきたら甘味を用意しろと言われているもので。至急作っておりますのでもう少々お待ち下さいませ」
平謝りをする店員に対して邪魔だと言わんばかりに手で追い払うアイ。
仰々しいの嫌いだもんな。
しばらくして定食屋に似つかわしくないような高級そうなパフェがアイにだけ運ばれてきた。
コーヒーゼリーをふんだんに使った大人向けのパフェらしい。
それと一通の手紙がアイの前にそっと置かれる。
全てを運び終えた店員が仰々しく頭を下げながら部屋から出ていった。
すると僅かな浮遊感と共にエレベーターが動き始めた。
やっとハンター会場に到着したか。
アイが我慢しきれなくなる前に無事着いてマジ助かった。
それにしてもエレベーター丸ごとギミックになっているとは。
それなら何も定食屋に偽装しなくてもいいんじゃねーのか。
冷めた肉を咀嚼しながらそんなことを考えているとビリビリと紙を破く音。
音の方向に首を動かすとアイが容赦なく手紙を破り捨てている。
大方気に入らない内容でも書いてあったんだろうか。
「それ破り捨てて良いのかよ。さっきの店員の反応から想像するに手紙の相手かなりのお偉いさんじゃねーの」
「別に良いんだよ。あっちだって私が手紙読まないの前提で差し入れしているに決まっているから」
「ふーん」
「ほんと腹立つあの爽やか野郎。今度会ったらしばき倒してやる」
珍しく目に見えるほど腹を立てているアイはイラつきを隠さないのか。
パフェのてっぺんに勢いよくスプーンをぶっ刺した。
普段おっとりというか何に関しても気怠そうなアイ。
そんなアイがここまで怒りを露にするのは稀なので少し目を見張ってしまう。
話してくれないけど手紙の相手はどんな奴なんだろう。
聞こうか迷ったけど瞬く間にパフェを食べ終えたアイが、懐から仮面を取り出し顔に装着したのでそちらに注意を向けてしまう。
お面は鮮やかな赤色をしているが表情は一切なく薄っすらと笑っている。
なんだっけ、能面?っていうんだっけか。
「お面?なんで」
「そりゃ不特定多数の人間が集まる会場で暗殺者が素顔で挑むわけないでしょ。本名を名乗る以上は顔を隠さないと」
「けどアイ任務の時も基本素顔じゃん。オレと一緒にありのままで参加しよーぜ」
「将来有望な殺し屋としてキルアは今のうちに名を売っておけばいいと思うよ。私の場合今回は特別。任務なら素顔で挑んでも支障はないけど、試験だとそうはいかない。世界中の人間が集まるハンター試験の会場だよ?最悪知り合いに会ったらすっごい面倒じゃん」
「ちえっ、残念」
「一応このお面はミルキに細工してもらったからそれなりに工夫はされてる。簡単に説明するとこの仮面をつけるとキルアからは私の顔が見えない。でも私の視界からはキルアの表情が丸わかりになる」
「へぇー」
「それと試験が終わるまで私キルアの従妹設定だから。間違っても姉貴だなんて呼ばないでよ」
「はいはいわかりましたよ」
ホテルを出る前にも話していたがやはりアイはハンター試験に乗り気ではない。
お面で顔は隠れているので表情は分からないけど、きっと憂鬱そうな顔つきをしているのだろう。
けどアイはオレのお願いの為にわざわざリスクを冒してくれてるんだよな。
その事実だけで言いようのない不安が消え去り気分が弾むというものだ。
なんせアイが厄介ごとを背負いたくない性格だとは百も承知だった。
今回の同行をお願いする電話をした際は賭けだった。
ぶっちゃけあの場でイルミに告げ口をしたっておかしくはないのに。
やっぱりオレが一番兄弟の仲でアイに愛されてるってことかな。
にやけてしまいそうになるのを我慢しつつ、ありきたりな会話をしていると目的地についたのかエレベーターが停車した。
「着いたな」