実家編
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キルア視点
「おせーなゴンのやつ。道に迷ってんのか?」
ゲームをしながら結構待っていたけど、一向にゴンは現れやしない。
ゴトーも呼びにこないし何かあったのかよ。
こっちから迎えに行こうと扉の近くまで移動する。
同時に向こう側からガチャリと開いた。
「ゴンおせー…え?アイ?」
「早く応接室に来なよ。クラピカはわからないけど、ゴンやレオリオは待ちくたびれているだろうから」
唖然とするオレに気に掛けもせず。
アイはすたすたと廊下を歩いていき。
必然とオレはアイの後を追う形となった。
え?一体どうなってんの?
疑問が頭を占めていたけど、徐々に冷静さを取り戻していく。
あ、オレまだアイに謝ってない。
『あの時刺してごめん』って
すぐ謝らないといけないのに。
舌が喉にくっついたかのように全然動かない。
どうしよう……
「先に言っておくけど最終試験のあれ特に気にしてないから」
「え」
「ただ人助けをしたい気分だったからボドロを庇っただけ。暗い空気出してるとこっちのテンション下がるからやめて」
立ち止まったオレに突き放すような物言いをするアイ。
けどオレにはわかる。
普段イルミがアイに傷を負わせたら、姉貴はかなり文句を言うのに。
対してオレは胸元を刺す大怪我を負わせたのに、アイは全然怒ってなくて。
むしろ背負うなとわざわざ言ってくれて。
その意味を理解してしまい、一気に頬が熱くなってしまう。
どうしようスッゲー嬉しすぎる。
みるみる顔に熱が籠るのを、誤魔化すようにパタパタと手で風を送る。
振り向いたアイは、オレの様子を見て怪訝そうな顔をしていた。
「なにしてんの?」
「いや?べ、別に暑いなーって」
やべーにやけているのバレそう。
空笑いしつつスキップ出来るくらい軽い足取りで、ゴトーのいる応接間に向かう。
応接間にて、無事にゴン、クラピカ、レオリオの三人と再会できた。
うわ、全然日数経ってないのに久しぶり感強いな。
「ゴンすげーボロボロじゃん。屋敷の中迷ったりした?」
「へへっそんな感じ」
「元気そうで何よりだ」
「なあキルア。アイさんの事なんだけだよ」
一人オレ達と離れソファで寛いでいるアイを、レオリオが指差す。
そういやレオリオとかには、アイが面をつけてた理由話してなかったっけ。
途中でオレ試験離脱しちゃってたし。
アイが素顔を隠していたのは、ゾルディック家だとバレたくなかったから。
オレも共犯してアイを従姉妹だと、口裏を合わせていたけどな。
オレの説明に三人はホッとしたように一息ついた。
「てっきりアイさんもあのイルミって兄貴みたいにお前を連れ戻そうと。変装していたんじゃないかと肝を冷やしたぜ」
「アイが?ないないない。もしアイがその気ならオレはとっくに連れ戻されてるし」
「そんなに強いのか?」
「イルミとの手合わせはいつも互角だぜ」
「マジか!」
素っ頓狂な顔をしたレオリオがやけに面白くて。
そのままゴンとクラピカと顔を合わせて笑い合う。
そんな中ゴンが輪の中から抜け出し、アイの所に近寄った。
なんの話しているんだ?
戻ってきたゴンに会話の内容を聞くと、きちんと謝ってきたと予想外の返事。
謝る?なんで?
「オレアイさんを誤解してたから、きちんと謝りたくて。アイさんってとってもいいお姉さんだね」
「だろ?」
わいわいと話しつつも全員揃ったので、執事邸を出る。
入り口付近にて念押しするように、ゴトーにしっかり釘を刺す。
お袋についてこられたらたまったもんじゃないからな。
恭しく頭を下げたゴトーに、アイもお袋や親父やイルミに対して伝言を頼んでいる。
「一日十件以上の電話はやめて。服とかも勝手に贈らないで。私にあんまり関わってこないでってちゃんと伝えておいて」
「かしこまりました。ですが無礼を承知の上意見を申し上げますと多分無理かと」
「なんでよ」
「ご家族様は当然ですが私めもアイ様に戻ってきてほしい人間でありますゆえ…」
オレも家出してなきゃ、ゴトーに賛同してたから強くいえねーや。
深々とお辞儀をして謝るゴトーにアイは、がっくりと肩を落とした。
五人でククルーマウンテンを下山し麓の町まで一緒に移動する。
ここから先は各自別行動となりクラピカは旅団を追うため、レオリオは医者になるため。
自分達の夢に向かう為、二人は先に別れを告げた。
別れ際さりげなくレオリオがアイも9月1日に、一緒にヨークシンで集まらないかと誘った。
ついでにデートとかの約束取り付けようとしてんじゃねえぞおっさん。
牽制しようとしたけど、先にアイが興味ないとバッサリ切り捨ててた。
項垂れるレオリオにドンマイと背中を叩き、哀愁漂う後ろ姿を見送る。
「アイさんは9月1日に予定あるの?」
「家でダラダラするっていう大事な予定があるから無理」
「そっかあ…残念。じゃあ9月に集まれないなら少しでもいいからオレ達と一緒に行動しない?オレもキルアもまだアイさんと一緒にいたいし」
「無理、先に寄らなきゃ行けない場所がある。早く来いってしつこいんだよ彼」
「アイにしては珍しいじゃん。誰とどこに会うつもり?」
「天空闘技場。ヒソカがそこにいるから会いにこいってうるさいんだよ」
「ヒソカがそこにいるの!?」
ゴンがヒソカの名に素早く食いつく。
天空闘技場か。
あそこは腕試しにはちょうどいいし、ついでに小遣い稼ぎも出来る。
まさに今のオレたちにはうってつけの場所だ。
アイ同行する意思を伝えると、姉貴は少し目を白黒させた。
じっとりとした視線は、子守なんぞしないと言っているようだ。
「子守はしないからね」
「子供扱いすんなよ」
「どうだか」
「おせーなゴンのやつ。道に迷ってんのか?」
ゲームをしながら結構待っていたけど、一向にゴンは現れやしない。
ゴトーも呼びにこないし何かあったのかよ。
こっちから迎えに行こうと扉の近くまで移動する。
同時に向こう側からガチャリと開いた。
「ゴンおせー…え?アイ?」
「早く応接室に来なよ。クラピカはわからないけど、ゴンやレオリオは待ちくたびれているだろうから」
唖然とするオレに気に掛けもせず。
アイはすたすたと廊下を歩いていき。
必然とオレはアイの後を追う形となった。
え?一体どうなってんの?
疑問が頭を占めていたけど、徐々に冷静さを取り戻していく。
あ、オレまだアイに謝ってない。
『あの時刺してごめん』って
すぐ謝らないといけないのに。
舌が喉にくっついたかのように全然動かない。
どうしよう……
「先に言っておくけど最終試験のあれ特に気にしてないから」
「え」
「ただ人助けをしたい気分だったからボドロを庇っただけ。暗い空気出してるとこっちのテンション下がるからやめて」
立ち止まったオレに突き放すような物言いをするアイ。
けどオレにはわかる。
普段イルミがアイに傷を負わせたら、姉貴はかなり文句を言うのに。
対してオレは胸元を刺す大怪我を負わせたのに、アイは全然怒ってなくて。
むしろ背負うなとわざわざ言ってくれて。
その意味を理解してしまい、一気に頬が熱くなってしまう。
どうしようスッゲー嬉しすぎる。
みるみる顔に熱が籠るのを、誤魔化すようにパタパタと手で風を送る。
振り向いたアイは、オレの様子を見て怪訝そうな顔をしていた。
「なにしてんの?」
「いや?べ、別に暑いなーって」
やべーにやけているのバレそう。
空笑いしつつスキップ出来るくらい軽い足取りで、ゴトーのいる応接間に向かう。
応接間にて、無事にゴン、クラピカ、レオリオの三人と再会できた。
うわ、全然日数経ってないのに久しぶり感強いな。
「ゴンすげーボロボロじゃん。屋敷の中迷ったりした?」
「へへっそんな感じ」
「元気そうで何よりだ」
「なあキルア。アイさんの事なんだけだよ」
一人オレ達と離れソファで寛いでいるアイを、レオリオが指差す。
そういやレオリオとかには、アイが面をつけてた理由話してなかったっけ。
途中でオレ試験離脱しちゃってたし。
アイが素顔を隠していたのは、ゾルディック家だとバレたくなかったから。
オレも共犯してアイを従姉妹だと、口裏を合わせていたけどな。
オレの説明に三人はホッとしたように一息ついた。
「てっきりアイさんもあのイルミって兄貴みたいにお前を連れ戻そうと。変装していたんじゃないかと肝を冷やしたぜ」
「アイが?ないないない。もしアイがその気ならオレはとっくに連れ戻されてるし」
「そんなに強いのか?」
「イルミとの手合わせはいつも互角だぜ」
「マジか!」
素っ頓狂な顔をしたレオリオがやけに面白くて。
そのままゴンとクラピカと顔を合わせて笑い合う。
そんな中ゴンが輪の中から抜け出し、アイの所に近寄った。
なんの話しているんだ?
戻ってきたゴンに会話の内容を聞くと、きちんと謝ってきたと予想外の返事。
謝る?なんで?
「オレアイさんを誤解してたから、きちんと謝りたくて。アイさんってとってもいいお姉さんだね」
「だろ?」
わいわいと話しつつも全員揃ったので、執事邸を出る。
入り口付近にて念押しするように、ゴトーにしっかり釘を刺す。
お袋についてこられたらたまったもんじゃないからな。
恭しく頭を下げたゴトーに、アイもお袋や親父やイルミに対して伝言を頼んでいる。
「一日十件以上の電話はやめて。服とかも勝手に贈らないで。私にあんまり関わってこないでってちゃんと伝えておいて」
「かしこまりました。ですが無礼を承知の上意見を申し上げますと多分無理かと」
「なんでよ」
「ご家族様は当然ですが私めもアイ様に戻ってきてほしい人間でありますゆえ…」
オレも家出してなきゃ、ゴトーに賛同してたから強くいえねーや。
深々とお辞儀をして謝るゴトーにアイは、がっくりと肩を落とした。
五人でククルーマウンテンを下山し麓の町まで一緒に移動する。
ここから先は各自別行動となりクラピカは旅団を追うため、レオリオは医者になるため。
自分達の夢に向かう為、二人は先に別れを告げた。
別れ際さりげなくレオリオがアイも9月1日に、一緒にヨークシンで集まらないかと誘った。
ついでにデートとかの約束取り付けようとしてんじゃねえぞおっさん。
牽制しようとしたけど、先にアイが興味ないとバッサリ切り捨ててた。
項垂れるレオリオにドンマイと背中を叩き、哀愁漂う後ろ姿を見送る。
「アイさんは9月1日に予定あるの?」
「家でダラダラするっていう大事な予定があるから無理」
「そっかあ…残念。じゃあ9月に集まれないなら少しでもいいからオレ達と一緒に行動しない?オレもキルアもまだアイさんと一緒にいたいし」
「無理、先に寄らなきゃ行けない場所がある。早く来いってしつこいんだよ彼」
「アイにしては珍しいじゃん。誰とどこに会うつもり?」
「天空闘技場。ヒソカがそこにいるから会いにこいってうるさいんだよ」
「ヒソカがそこにいるの!?」
ゴンがヒソカの名に素早く食いつく。
天空闘技場か。
あそこは腕試しにはちょうどいいし、ついでに小遣い稼ぎも出来る。
まさに今のオレたちにはうってつけの場所だ。
アイ同行する意思を伝えると、姉貴は少し目を白黒させた。
じっとりとした視線は、子守なんぞしないと言っているようだ。
「子守はしないからね」
「子供扱いすんなよ」
「どうだか」