実家編
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膝までが身体にぴったりとフィットし、背中の部分がばっちり開いているマーメイドドレス。
お姫様のようなボンネットがついている高級感溢れるゴスロリ。
実家に長居したくない理由その1
“母さんによる強制ファッションショー”
もう帰りたいよ……
目を輝かせている母さんは残像が出来るくらい俊敏な動きで死んだ目をしているだろう私を次々と撮っていた。
「流石アイちゃん。素材が良いからどのお洋服も似合うわ〜。休憩も兼ねて今度はカルトちゃんとお揃いコーデにしてお茶しましょ」
今度は濃い紫色が主な色のカルトと同じような着物を着せられ和室に移動させられる。
足が痺れるから正座嫌いなんだけど胡座じゃダメかな。
胡座をかこうとしたけどすぐに烈火の如く怒鳴り散らす母さんの発狂具合が想像できた。
仕方ない、渋々正座をして母さんとカルトと向き合う。
「それで?アイちゃん。外の世界で好きな殿方は出来たのかしら?」
母さんの目元につけた機械も本人の感情に連動しているのかキュインと鳴いている。
実家に長居したくない理由その2。
“親がぐいぐい縁談の話を持ち掛けてくる”
仮に好きな人がいると話しても難癖をつけてくるので、いようがいまいがいないと答えるのが無難だ。
すると母さんは上機嫌な様子で国語辞典並の分厚さがある冊子を渡してきた。
返事として冊子を即冷凍保存して突っ返す。
誰を選んでも文句つけるのに建前だけは選ばせようとするのはやめてほしい。
「惚れ惚れするほど完璧な念能力…ママはほんとうにアイちゃんを誇りに思うわ。ねぇ?見合いが嫌ならしなくても良いのよ。跡取りならイルミに任せるわ。その代わりにキルアの教育を手伝ってくれればそれでいいから」
「しつこいな。何度も言ってるけど家には戻らない意思だから。服選びも充分付き合ったでしょ。部屋に戻る」
足が痺れる前に素早く立ち上がり和室を出ようとしたら母さんが待ちなさいときいきい声を上げた。
ちょっと黙らせた方がいいかもしれない。
片手を柱に触れ部屋全体を凍らせる直前までギリギリを攻めて、そのまま部屋を出た。
鬱陶しい着物を脱ぎスウェットで自室でのんびり寛いでいるとノック音。
「母さんの伝言係で来たの?」
こくこくと無言で首を縦に振るカルト。
害がないから一応部屋に入れたけど、この子私と二人きりになるといつも黙るんだよな。
背筋を伸ばして床に正座するカルトの隣に座ったら面白いくらい飛び上がった。
よくよく観察すればカルトはほんのりと頬を赤く染めておりもじもじと身体を縮こませている。
「お腹痛いの?」
「ち、ちがいます!えっとお母様からの伝言がありまして【躊躇いもなく親を凍らせようとする冷徹な思考…アイちゃんはなんて立派な殺し屋に成長しているのかしら!!】だそうです」
「いらない報告どうも」
ゾルディック家あるある。
“両親を殺しにいくと褒められる”
私としてはなるべく肉親、というか家族を手にかけたくないのでこれは正直微妙な部分だ。
殺気を向ける娘を褒めるなんて流石にこれは変わってると言えよう。
「ではボクはこれで…」
用件を伝えたカルトはそそくさと部屋を出ていった。
昔から距離感が掴みにくいというか拒絶されているような。
別にどうでもいいけれど。
お姫様のようなボンネットがついている高級感溢れるゴスロリ。
実家に長居したくない理由その1
“母さんによる強制ファッションショー”
もう帰りたいよ……
目を輝かせている母さんは残像が出来るくらい俊敏な動きで死んだ目をしているだろう私を次々と撮っていた。
「流石アイちゃん。素材が良いからどのお洋服も似合うわ〜。休憩も兼ねて今度はカルトちゃんとお揃いコーデにしてお茶しましょ」
今度は濃い紫色が主な色のカルトと同じような着物を着せられ和室に移動させられる。
足が痺れるから正座嫌いなんだけど胡座じゃダメかな。
胡座をかこうとしたけどすぐに烈火の如く怒鳴り散らす母さんの発狂具合が想像できた。
仕方ない、渋々正座をして母さんとカルトと向き合う。
「それで?アイちゃん。外の世界で好きな殿方は出来たのかしら?」
母さんの目元につけた機械も本人の感情に連動しているのかキュインと鳴いている。
実家に長居したくない理由その2。
“親がぐいぐい縁談の話を持ち掛けてくる”
仮に好きな人がいると話しても難癖をつけてくるので、いようがいまいがいないと答えるのが無難だ。
すると母さんは上機嫌な様子で国語辞典並の分厚さがある冊子を渡してきた。
返事として冊子を即冷凍保存して突っ返す。
誰を選んでも文句つけるのに建前だけは選ばせようとするのはやめてほしい。
「惚れ惚れするほど完璧な念能力…ママはほんとうにアイちゃんを誇りに思うわ。ねぇ?見合いが嫌ならしなくても良いのよ。跡取りならイルミに任せるわ。その代わりにキルアの教育を手伝ってくれればそれでいいから」
「しつこいな。何度も言ってるけど家には戻らない意思だから。服選びも充分付き合ったでしょ。部屋に戻る」
足が痺れる前に素早く立ち上がり和室を出ようとしたら母さんが待ちなさいときいきい声を上げた。
ちょっと黙らせた方がいいかもしれない。
片手を柱に触れ部屋全体を凍らせる直前までギリギリを攻めて、そのまま部屋を出た。
鬱陶しい着物を脱ぎスウェットで自室でのんびり寛いでいるとノック音。
「母さんの伝言係で来たの?」
こくこくと無言で首を縦に振るカルト。
害がないから一応部屋に入れたけど、この子私と二人きりになるといつも黙るんだよな。
背筋を伸ばして床に正座するカルトの隣に座ったら面白いくらい飛び上がった。
よくよく観察すればカルトはほんのりと頬を赤く染めておりもじもじと身体を縮こませている。
「お腹痛いの?」
「ち、ちがいます!えっとお母様からの伝言がありまして【躊躇いもなく親を凍らせようとする冷徹な思考…アイちゃんはなんて立派な殺し屋に成長しているのかしら!!】だそうです」
「いらない報告どうも」
ゾルディック家あるある。
“両親を殺しにいくと褒められる”
私としてはなるべく肉親、というか家族を手にかけたくないのでこれは正直微妙な部分だ。
殺気を向ける娘を褒めるなんて流石にこれは変わってると言えよう。
「ではボクはこれで…」
用件を伝えたカルトはそそくさと部屋を出ていった。
昔から距離感が掴みにくいというか拒絶されているような。
別にどうでもいいけれど。