ハンター試験編
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クラピカ目線
医務室に運ばれたゴンは命に別状はないとレオリオから聞いてホッとする。
試験で命を落としたら元もこうもないからな。
意識を取り戻すまでは絶対安静なので、名残惜しいが待っているとしよう。
試合の準備が出来たらしく第二試合が始まった。
武闘派ボドロ対お面を被った不思議な女性アイさんとの試合だ。
リングに上がったボドロはアイさんが相手と知るや否や顔を苦々しく歪ませた。
「アイ殿。是が非でもこの試合辞退して頂きたい。武術家の嗜みとして女、子供とはなるべく傷つけたくないのだ」
丁重な口調だが有無を言わせぬ圧がこちらにも感じる。
やはりというかボドロは試合が始まると同時にアイさんに降参宣言を求めてきた。
生粋の武術家らしくか弱い存在を傷つけないポリシーはあっぱれと言えるが。
「レオリオ。アイさんが降参するだろうか」
「オレあの人の事いまいちわかんねーけど…多分しないんじゃねえか」
「珍しいな。私も同意見だ」
案の定アイさんはボドロの意思に従わない。
それどころか億劫そうに早くこいと手で挑発している。
大層余裕そうだが相手は武道の達人だが平気なのか?
和解が出来ずとも挑発されてもボドロは平静を崩さない。
彼は腰を深く落とし合気道のような構えの姿勢を取った。
「な!マジか!!」
だが信じられない事にアイさんは戦闘態勢すらとらず。
あろうことかゆっくりとボドロの周りを歩き始めた。
達人相手にポケットに手を突っ込み歩くなんて流石に愚かすぎる。会場にいる他の受験生もまさかの出来事に目を見張っていた。
「おいおい一体なんの真似だありゃあ?」
「待てレオリオ。アイさんの動きに緩急がついているように感じないか?」
意味のない動作のように思えたがどうも様子がおかしい。
緩慢な動きのようだが少しづつスピードをつけて歩いている。
そのせいなのかアイさんが複数に増えているように感じる。
あの動きは一体?
異変を察知したボドロが巧みに技を放っていくが一向に本物に当たらない。
これではボドロが無駄に体力を消耗するだけだ。
「むっ!!小癪な技だ!!一体どれが本物だ」
「ここ」
「うぐおっっ!!!」
「……」
いつの間にか背後にいた本物のアイさんボドロの背中を蹴り飛ばした。
つ、つよい……!!
アイさんは吹っ飛ばされ床に叩きつけられたボドロの背中を踏みつけにした。
僅か数分足らずの試合展開なのにもう勝敗は決まってしまった。
底知れない圧倒的な実力に思わず身震いをしてしまう。
まだだ、まだ彼女は本当の実力を出していないだろう。
それでもこれ程とは……
私やレオリオは勿論他の参加者も呆然としているのか誰一人口を開かない。
静寂を破ったのは参ったと宣言をするアイさんの声で。
え?
予想だにしない展開に口をポカンと開けてしまう。
一体どうして?
まさかの降参宣言にすぐさまレオリオが待てと声を上げた。
「ちょちょちょ!!アイさん何で!!」
「獲物を甚振る趣味なくてさ」
「はい?」
「ボドロここは譲るよ」
「な!」
「後で勝って合格するから今はいい」
あっけらかんとする私たちを置いて普通にバトルコートを出たアイさん。
係の人間に預けていたであろう菓子と書かれた袋を受け取り、壁にもたれかかって座り菓子を食べだすなどという自由人っぷり。
もしかしてだけどこれで試合は終わったのだろうか?
不可解すぎる行動に納得がいかないでいると、黙っていたキルアが口を開いた。
「アイってさ逃げれない勝負以外は基本的に投げやりなんだよ。気分によってはああいった行動を普通に取る」
「マジ?」
「マジマジ。ゲームとかもそうだぜ」
「掴みどころがない女性だとは思っていたがここまでとは。しかし分身を作り出す動きといいアイさんは謎が深いな」
暗殺一家のキルアの従妹であるアイさん。
つまりあれは暗殺一族特有の動きだったのだろう。
それを踏まえてもアイさんは謎が多すぎる。
だるそうに菓子を頬張っているアイさんに視線をやる。
一体彼女は何者なんだ……
医務室に運ばれたゴンは命に別状はないとレオリオから聞いてホッとする。
試験で命を落としたら元もこうもないからな。
意識を取り戻すまでは絶対安静なので、名残惜しいが待っているとしよう。
試合の準備が出来たらしく第二試合が始まった。
武闘派ボドロ対お面を被った不思議な女性アイさんとの試合だ。
リングに上がったボドロはアイさんが相手と知るや否や顔を苦々しく歪ませた。
「アイ殿。是が非でもこの試合辞退して頂きたい。武術家の嗜みとして女、子供とはなるべく傷つけたくないのだ」
丁重な口調だが有無を言わせぬ圧がこちらにも感じる。
やはりというかボドロは試合が始まると同時にアイさんに降参宣言を求めてきた。
生粋の武術家らしくか弱い存在を傷つけないポリシーはあっぱれと言えるが。
「レオリオ。アイさんが降参するだろうか」
「オレあの人の事いまいちわかんねーけど…多分しないんじゃねえか」
「珍しいな。私も同意見だ」
案の定アイさんはボドロの意思に従わない。
それどころか億劫そうに早くこいと手で挑発している。
大層余裕そうだが相手は武道の達人だが平気なのか?
和解が出来ずとも挑発されてもボドロは平静を崩さない。
彼は腰を深く落とし合気道のような構えの姿勢を取った。
「な!マジか!!」
だが信じられない事にアイさんは戦闘態勢すらとらず。
あろうことかゆっくりとボドロの周りを歩き始めた。
達人相手にポケットに手を突っ込み歩くなんて流石に愚かすぎる。会場にいる他の受験生もまさかの出来事に目を見張っていた。
「おいおい一体なんの真似だありゃあ?」
「待てレオリオ。アイさんの動きに緩急がついているように感じないか?」
意味のない動作のように思えたがどうも様子がおかしい。
緩慢な動きのようだが少しづつスピードをつけて歩いている。
そのせいなのかアイさんが複数に増えているように感じる。
あの動きは一体?
異変を察知したボドロが巧みに技を放っていくが一向に本物に当たらない。
これではボドロが無駄に体力を消耗するだけだ。
「むっ!!小癪な技だ!!一体どれが本物だ」
「ここ」
「うぐおっっ!!!」
「……」
いつの間にか背後にいた本物のアイさんボドロの背中を蹴り飛ばした。
つ、つよい……!!
アイさんは吹っ飛ばされ床に叩きつけられたボドロの背中を踏みつけにした。
僅か数分足らずの試合展開なのにもう勝敗は決まってしまった。
底知れない圧倒的な実力に思わず身震いをしてしまう。
まだだ、まだ彼女は本当の実力を出していないだろう。
それでもこれ程とは……
私やレオリオは勿論他の参加者も呆然としているのか誰一人口を開かない。
静寂を破ったのは参ったと宣言をするアイさんの声で。
え?
予想だにしない展開に口をポカンと開けてしまう。
一体どうして?
まさかの降参宣言にすぐさまレオリオが待てと声を上げた。
「ちょちょちょ!!アイさん何で!!」
「獲物を甚振る趣味なくてさ」
「はい?」
「ボドロここは譲るよ」
「な!」
「後で勝って合格するから今はいい」
あっけらかんとする私たちを置いて普通にバトルコートを出たアイさん。
係の人間に預けていたであろう菓子と書かれた袋を受け取り、壁にもたれかかって座り菓子を食べだすなどという自由人っぷり。
もしかしてだけどこれで試合は終わったのだろうか?
不可解すぎる行動に納得がいかないでいると、黙っていたキルアが口を開いた。
「アイってさ逃げれない勝負以外は基本的に投げやりなんだよ。気分によってはああいった行動を普通に取る」
「マジ?」
「マジマジ。ゲームとかもそうだぜ」
「掴みどころがない女性だとは思っていたがここまでとは。しかし分身を作り出す動きといいアイさんは謎が深いな」
暗殺一家のキルアの従妹であるアイさん。
つまりあれは暗殺一族特有の動きだったのだろう。
それを踏まえてもアイさんは謎が多すぎる。
だるそうに菓子を頬張っているアイさんに視線をやる。
一体彼女は何者なんだ……