彼と言う人を考えて(全9話)
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他クラス合同体育でクラス対抗試合となり、ついでに男女混合ということで不二くんと同じチームにさせられた。
友達、お願いだから勝手なことしないでほしい。これが本当の余計なお世話。言ってる場合か。
しかもその他クラスは私の靴を焼いた子がいるクラスのようでどこかで見た顔だなと思っていたら不二くんが私に近寄りその子達に視線を向け、視線を向けられた子は泣きそうになっている。
可哀想とは思わない。私の靴1足分の恨みがある。
「瑠依ちゃん」
「わっ!?」
「ふふっ……次試合だよ、準備しようか」
「わざわざ耳元で言わないで!」
不二くんはクスっと笑ってからアップを菊丸くんとしてから私も不二くんと菊丸くんに続いてコートに入りほぼ男子たちが白熱して試合をしていたのだが
「う、わ……っっ!」
「瑠依ちゃん!」
ちょうど相手チームの男子がボールを取ろうとしたところで背中を向けたまま下がってきたその男子が私の足を踏み 2人でバランスを崩してその場に倒れ込んでしまった。
しかも私は足を踏まれて男子が上に覆いかぶさるように。
一瞬息がつまり強かに打ち付けられた体とのしかかる体重に友達と不二くんが駆けてきて先生がホイッスルを鳴らす。
相手チームの男子もすぐ私の上からどいたが彼が話しかけてくる前に不二くんが目の前にきて、抱き上げられて壁側に降ろされた。
「大丈夫?痛いところはない?」
なんてひどく心配気な不二くんに「大丈夫」を繰り返し私の代わりに入った子と不二くんたちは私を気にしながらも 試合を再開させ、別チームの友達が気遣わしげに私の足を見る。
「捻った?」
「多分…」
「保健室行こっか」
「うん」
そうして肩を貸してもらって立ち上がるとちょうど試合は こっちチームの勝利で終了し 、片足をかばって立つ私に気づいた不二くんが駆け寄ってきた。
「僕が連れてくよ」
「お願い!」
「ちょ、」
友達、私を売るの即決すぎないか?ひどい、ひどすぎる。それでも不二くんの肩を借りて歩こうとしたらヒョイといとも簡単にまた抱き上げられて女子がキャーキャーいい、男子は「よくやるなぁ不二」なんて笑っている。
お願いだから見ないで欲しい。
「先生、保健室に行ってきますね」
と不二くんは爽やかに告げ私の意思などお構い無しに私を抱き上げたまま保健室に行き足首に湿布を貼ってもらいテープで固定された。その間、不二くんがずっと私の手を握りしめている。
ちょっとした拷問だなと思いつつも保健医は少しも気にせず私の足首を治療して
「2、3日で痛みが引かなかったら病院に行ってね」
と笑いかけてくる。
まあ多分だけど私も大したことじゃないと思っているので 頷いておく。
体育館に戻るために立ち上がるとまた抱き上げられそうになったため断固拒否の姿勢を取り不服そうな不二くんの肩を借りて体育館に戻った。
もう別のチームが試合をしている。
そこで私と不二くんに気付いた友達が私に手を振り、私も振り返し不二くんが先生に説明してから菊丸くんが近寄ってきた。
「木下さん大丈夫?」
「大したことないよ」
「それならいいけど」
けれどちょっと痛いには痛いため動く気もせず今度は私を 押し倒す結果を招いた相手チームの男の子が視線を合わせてきて「ごめん!」と謝られた。
「大丈夫だよ、大したことないから気にしないで」
「でも俺の不注意だし」
「私の不注意でもあるから」
男子はまだ何か言いたそうではあるが先生と話していた不二くんがこちらに来たことで申し訳なさそうに離れて行き 不二くんが私の横に腰を下ろした。気を利かせなくていいのに友達が二人だけにさせてくる。やめて。
「瑠依ちゃん、先に上がっていいって先生が」
「あ、そうなの?わかった。色々ありがとう不二くん」
心配してくれたのと保健室まで連れて行ってくれたことと 肩を貸してくれたこと、諸々のお礼を込めてそういえば不二くんはどこが心配気な表情のまま私の頬を撫で
「更衣室まで連れていこうか?」
という問いかけには全力で辞退しておいたのだが、他のクラスメートより先に着替え終わってから更衣室を出るとそこには同じく着替えた不二くんがいて結局 2人 して教室まで戻ることとなった。
勘弁してよぉ……。
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