鬼は現世にカチコミかける(全13話)
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翌日、朝のゴミ出しに動いた 夜神幸子のゴミ袋だけをワタリが清掃員を装い回収し、その場にいた全員が息を飲んでしまった。
夜神月が捨てたポテチの袋の中に小型テレビとその中に貼り付けられた紙に綴ってある名前。
昨晩『夜神月』が見ていないはずの犯罪者の名前が表記してあった。
「確定ですね」
シンと静まるその中にLの言葉はしっかりと響き渡り白菊は「ね?」なんて笑っている。笑い事でなんて、ないというのに。
改めて彼女は鬼だと刻まれ、夜神総一郎はその場に崩れるように座り込み白菊は視線さえも向けず言い放つ。
「夜神月を呼んでくれませんか?皆さんの命は私が保証しますので。最後のダメ押しも兼ねてお願いします」
お願い、というより命令形であり、Lはすぐワタリを向かわせようとして夜神総一郎が小さな声で呟いた。
「……私が連れてこよう……」
「別に誰が連れてこようと大体の展開は予想できるのでそこら辺は皆さんにお任せします。あ、心中しようとしないでくださいね?」
「ああ……しない……」
「ならいいです」
白菊はふふっと笑い、 顔色を無くし立ち上がりワタリとホテルを出て行く夜神総一郎の二人の背中を見つめたLはすぐ視界に白菊を入れる。
「作はあるんですか?」
「そりゃあもちろん。まあ、命がけですが」
「あなたも命をかけるんですか?」
「一応かけますが、Lっぽく言うと90%の確率で私は死にません」
「10%は死ぬんですか」
「いいえ?」
「適当に答えてますか」
「いいえ?」
白菊はまたふふっと笑い白菊が地獄から持ってきた巻き物やら書類を片付け始め皆がそれを見つめている。
それに気付いた白菊はまたにっこりと笑い
「さっさと片付けて私も休みたいんです」
と。
その笑顔には、ほんの少しの慈悲も見受けられなかった。
これが鬼。
我々のすべてを知っている、鬼だと。
情け?知るか