鬼は現世にカチコミかける(全13話)
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「リューク?死神?一体何を言っているんだ?」
夜神月は困った笑顔で口を開いたが、女は少しも気にせずもう一度
「とっととしろ」
と笑い「しらばっくれるなら」こちらもそれに対応できますと続け、父と共にいたワタリという老人が1枚の紙切れを取り出した。
『村夫田吉』
僕が勉強をしながら殺した男の名前が書かれたデスノートの切れ端と、そして小型テレビと、ポテチの袋。
全身の血が引いていく。
「はい、物証確認。皆さん、これを触ってください夜神月の横にいる死神が見えるようになります」
まるで全てを知っているように動く女に、なんとか落ち着こうとするも混乱が勝り、そしてそのノートの切れ端をその場の全員が触れ、僕を、いや、リュークを見て言葉をなくしている。
もう隠せない。どうする、何が正解だ、ノートはまだ見つかっていないはず。リュークが余計なことを言わなければ、
この場の全員を殺せれば。
「……月……お前が、キラ、なのか……?」
ワタリという男と一緒に僕を連れ出した『夜神総一郎』はそう言った。
そして目の下にクマのある男は無言でリュークを見上げ口角を上げた。
「本当にあなたの描いたイラストと同じですね」
なんて。
「イラ……スト……?」
「初めまして、夜神月君。いえ、『キラ』」
クマのある男はまっすぐに僕を見つめ、キャスケットをかぶっている女は「これ」なんて言いつつ1枚の紙を渡そうとしてきて近寄ってくる。そこには『リューク』が描かれており、とうとう僕は頭の中が真っ白になるのがわかった。
リュークが笑って「似てんな、それ」と言っており、僕は女を見つめて口を開いた。
「あなた、名前は?」
後ろでに手を組むふりをしてポケットから財布を取り出し デスノートの切れ端を取り出す。
「白百合です。白い百合で『白百合』」
「しら、ゆり、さん?」
女はにっこりと笑い、僕はデスノートの切れ端に、名前を、書いて、
「はい、現行犯。案外あんたアホだね」
『白百合』は、そう笑った。
世界は君の中にはない