呪術
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「みーんなー!今日はとっても楽しい祓いを見せちゃうよー!!」
なんて口にした五条に、釘崎、伏黒、虎杖はキョトンとした顔をしたがすぐ伏黒だけはハッとして顔を地面に向けた。一体何が起こるのかを悟ったかのように。
そんな伏黒に気を向けない五条は意気揚々と歩いていき、それにつられ虎杖と釘崎も楽しげに歩いていきそして辿り着いたのは郊外にあるコンクリートの建物。
明らかにいますよアピールをする建物の前には真っ赤な長い髪を後ろで結わえたスラリとした高身長の女性がいて、五条は嬉しそうに
「志恩!来てくれたんだねぇ嬉しなぁ!」
なんて言っていて。
そして志恩と呼ばれた女性は肩を震わせ恐る恐ると言ったように振り返ってきた。
その顔はとても美しいものなのだが恐怖を顔に表していてヒンヤリとしたが、しかし透き通るような声で口にしたのは
「五条……さん……」
というもの。
その声も顔も同じように震えているしよくよく見ればうっすらと涙も浮かべていて。
「大丈夫?」
「…も…や……も……」
「もやも?」
震える声でつづられた言葉に虎杖は問い返しそして伏黒はやっぱりと言いたげにため息を吐き出して志恩は虎杖に視線を向け一言口にしたのは
「私、帰りたい…恐い…もうやだよぉ………!!」
そうしてその場に座り込みそうになった彼女の肩を五条が支えるように抱きしめ…ているようにも見えるのだが。
「はーい!恵は一回会ったことがあるけど初めまして!志恩ちゃん、僕の恋人🖤」
「「え?!」」
「……はぁ……」
伏黒は深くため息を吐き出してそして志恩は「ちがぅぅう…!!」と声を上げ五条は笑ったまま次に口にしたのは
「一年教師、まあ僕なんだけど、それの補助責任者!ま、副担ってやつかな!」
ね、志恩と笑みを浮かべた五条の足を彼女は力一杯に踏み込んだ。
「いったーー!!」
なんて言っている五条の手も振り払い志恩はポロポロと泣き出してしまった。
「っう…ふっっ、くっ…うぇぇぇ……」
「女を泣かすなんて女の敵ね!」
そう釘崎はビシリと五条を指差し志恩は泣きながら「良い子ぉぉお…」なんて言っていて。
「ま、ま、志恩、行こっか!」
「やだぁ……恐いよぉ……」
「僕の恋人って認めてくれるなら僕が行こっか?」
「…私が行く…」
頑なに恋人関係を否定して志恩は五条の手を払い退けると胸の前で拳を握りしめ酷くゆっくりと建物の中へと足を踏み入れた。
「じゃ!皆もきてね!」
10分にも満たない間に3度も拒絶されているというのに至って平然と彼女の後を着いていき、訝しがる2人と諦めたような伏黒も続いて歩いていく。
中に入っただけで濃い呪霊の気配が襲いかかってきて虎杖も釘崎も警戒しているが伏黒だけは嫌そうで。
「…うぅ…こわい…こわい…やだ……たすけて…」
その台詞を呪術師が口にするとは一体何があったのだろうかと考える釘崎とキョロキョロと周囲を見渡す虎杖。
そしてソレは突然現れた。
志恩はあらん限りに瞳を見開くと身体中から呪力を溢れだたせ絶叫した。
「いやぁぁぁぁあ!!もう!本当!いや!いやぁぁぁぁあ!!!!!もうやだもうやだもうやだもうやだ死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死んで死んで死んで死んで死んでいやだぁぁぁぁあああ!!!!!!」
その志恩の叫びと供に呪霊は何かをする前に弾け飛び一体何の術式かは分からないが呪術は執行された。
志恩はぐずぐずと泣きながらその場にペタリと座りこみそのままワンワンと泣き出してしまった。
大の大人が何をとも思えない程の泣きっぷりに釘崎と虎杖は言葉を出せず伏黒は小さく小さく息を吐き出した。
そんな彼女を五条は抱きしめようとしたが振り払われ
「ばかぁぁぁああ!何で殺してくれないの?痛いのは嫌だよ?楽に死なせてよなんで私が動かなきゃいけないの私が弱いの知ってるでしょう?みんなみんなみんなみんな大っ嫌いよぉぉおお!!!!」
うわぁぁぁああんと泣き崩れているその彼女に本当に言葉を無くしてしまい、五条はそんな彼女の頬に伝っている涙を拭ってやり
「志恩はちゃんと祓えてるよ、大丈夫だからね」
「ばかぁぁぁああ!五条さんなんて大っ嫌いよぉぉぉお!あっち行ってぇぇええ!!!!うぇぇぇん……!!!!」
「あー…五条先生…その人の階級は……」
五条は志恩の嫌いという言葉にショックを受けつつも虎杖の戸惑いがちの問いかけにニカッと笑い
「特級呪術師だよ!僕の妻です🖤」
「ちがうよばかぁぁぁああ!あんたなんか大っ嫌いだからぁぁぁあ!!うっ、ううう……オェッ…気持ち悪……」
釘崎も虎杖も引きそうに、というより完全に引いているのだが志恩の強さは異次元の物と思ってもいいのだろうかとし、泣きすぎて嘔吐いている志恩の背を五条は撫でさすり
「これが彼女のチート技」
「な、泣いていただけなのに?」
「……本当にその人教師なの?」
「僕に並ぶほどの強者だよ!何かあったら相談に乗ってあげてね!」
普通逆だろうと言わんばかりの伏黒に志恩は顔を上げ「伏黒君たすけてぇ…」なんて泣き続け
「それじゃあ帰ろっか!」
3人、いや2人は何を見せられていたのだろうかと思ってはいたが何故かそれを口にするのは躊躇われてしまい謎の校外実習は終了した。
「ひっ…うぅ…死にたい……」
そんな言葉と供に。
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