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時計の針が夜中の12時を回る頃、ようやく仕事から手を外すことができた降谷は大きく ため息を吐き出し車で自宅のうちの1つに戻り家に何もないことに気づいてまたため息を吐き出した。
まあ自宅に帰ってきたら寝るだけなのだが、それでも腹も空いたので近くのコンビニに足を運んだ。
適当な食料を買って公園を抜けようとしていればそこに人がいた。
広い芝生の上で座り込んで夜空を見上げる女性。
一瞬何だと身構えてしまったが女性は降谷には気づかず雲のない夜空の星を眺めており 降谷も空を見上げてしまう。
そうか、今日か。
そして足を止めた降谷の気配に女性もようやく気がついたようだが特に目を向けることもせずポケッと空を見上げ続けており降谷は女性に近づいた。
「こんな時間に女性1人は危険ですよ」と。
そんな降谷の声かけに女性は「へえ」と呟いただけで視線を寄越すことなく空を見上けわ続け仕草で女性は己の横を指さした。
一緒に見ようということだろうか、俺としては早く帰宅し 食事と風呂を済まして眠りたいのだがここで女性1人を置いていくのは憚られる。職業病だ。
降谷は女性の隣に座り同じように空を見上げれば、やはり広大な星空にちょっと息を吐き出して、女性は空を見上げたままその場に寝転んだ。
さすがにそこまでは、と思ったが女性は慣れたように非常にゆったりとしており大の字で空を見上げ続けているが、
「あ」
とつぶやいて、そこでようやく降谷に視線をむけた。
「流れ星、見れた?」
「……いや、まだだけど……君、もう一度言うけどこんな時間に1人は……」
「ああ、そう」
でもね、星がきれいに見えるから
「本当に、綺麗で」
見なきゃもったいないじゃん、と呟いてから女性はまた夜空の星に目を向けゆったりと息をしている。
毎日仕事に忙殺されている身として、こんな時間を取る暇もなく早く帰って眠りたいのだが、けれども綺麗な夜空と流れ星を見るために時間を作っても少しくらいなら許されるはずだ。
寝転がる女性の横に腰を下ろしたまま空を見上げながら今さっきコンビニで買った食事を取ろうかとしてれば空の彼方でキラリと流れる星が見えて思わず「あ」とつぶやいてしまった。それに女性は反応し
「今、見た?」
と言葉だけはこちらに向け降谷は「ああ」と頷いた。
そのまましばらく2人での星空観察は続き、降谷はハッとして腕時計に目を向けスマホを見ると時刻は1時を過ぎていて。
さすがにここまで時間が過ぎ去るのは許容できず立ち上がり女性に声をかければ女性は手をひらひらと振り降谷は帰るように促したが聞いてはおらず、後ろ髪を引かれながらも降谷は帰宅することにした。
それでも流れ星を見れたことに少しは良いことがあるかもしれないと思いつつ。
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