死んで魂がさ迷っちゃった
鬼神の執着(全31話)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
違うメイクと装いで迫ってみろ作戦の前にまず鬼灯様の忙しさのせいかお陰か潰れてしまい小さくため息を吐きつつ 昼食を閻魔殿の食堂で1人で食べていた時に、現世のテレビで秋が紹介されていた。
「……紅葉か……」
そうオムライスを口に運びながらぼんやりと呟いてしまい 地獄にはあまり季節がないため、そして生前を思い出してしまい
「行きたいなぁ」
と呟いた瞬間
「行きますか?」
なんて低い声に驚いて、オムライスが変なとこに入ってしまった。思わず噎せつつ己の正面を見るといつの間にか鬼灯様が座って、唐揚げ(なんのだろうか)を食べており、チラリとテレビに視線を向けもう一度話しかけてきた。
「明後日の土曜日に現世へ視察に行くのですがレンさんお休みでしたよね?一緒に行きますか?」
かなり遠回しのデートのお誘いの気がしてポカンとするがすぐ私はスプーンを握りしめ 笑顔で頷いてしまった。
「折角ですから着物で行きましょう」
と鬼灯様は淡々と話すがやはり私は笑顔で頷いてしまい「デート」、とは言わず「お出かけですね!」と変換しうきうきとした私を鬼灯様が見つめてきていた。
「メイク頑張っちゃお!」
ごちそうさまでした~!と手を合わせて立ち上がった私に また鬼灯様は声をかけてこようとしたが気づかず仕事を済ませ土曜日に鬼灯様と現世にやってきた。
私は鬼ではないため角を隠す必要はないが鬼灯様はキャスケットをかぶり、昼ではなく夕方頃に鬼灯様に連れられ訪れた先は
「う…わぁ……す……ごい……」
川沿いにある紅葉の回廊で、頭上を真っ赤に飾り立てているそこ。
人もそこそこいるがバッチリ着物の私と、私と同じくバッチリ着物の鬼灯様は中々に目立っているようだが、そんなに気にならないほどに美しすぎて見上げてしまう。開いた口が閉まらない。
本当に、綺麗で。
夕陽も赤く、紅葉も赤く、カップルや外国人も目立ち、やはりジャパニーズ着物の私たちに「FOO!JAPAN!」なんて声も聞こえてきて、それを聞き流しながらフラフラと歩いてる間に夕陽は沈み紅葉の回廊がライトアップされた。
「う……わ……」
そう先ほどのように声がもれてしまい思わず立ち止まって 見上げ立ち尽くしていた瞬間、突然腕を掴まれ抱きしめられた。
鬼灯様?どうしたの?
鬼灯は現世テレビでの紅葉を「見たいなぁ」と呟いていた恋人のために視察ついでにデートに誘い、目的の回廊に行くと確かに美しいのだがそれ以上の破壊力を持ったレンがいて。
「うわぁ」と「すごい」しか言わなくなった恋人は鬼灯を見ることなくフラフラと歩き始めそれを見る男共もいて。
そして夕陽が沈み回廊がライトアップされた瞬間、鬼灯の脳に雷が落ちたように全身が痺れてしまった。
真っ赤な紅葉の中、同じ赤い着物のレンさんが回廊の途中で立ち止まりぼんやりと紅葉を見つめているその姿が美しく、そして儚く写り 、そのまま消えてしまいそうで、気がついたら腕の中に抱きしめてしまっていた。
「ど、どうしました!?」
「ーーーー」
「え?」
囁き以下の呟きにレンさんはキョトンと見上げて私を見つめてきていて
「あなたが、消えてしまいそうで……」
そうもう一度レンさんにしか聞こえないように囁いてしまい
「鬼灯様」
と酷く優しい声が耳の奥を揺らし、白く、細く、小さな手が私の頬を包みほんの少し触れるだけのキスを落とされた。
周囲は私たちのことは見ておらずライトアップされた紅葉を見上げているそこは静かに感じるその空気の中どちらともなく手をつないで歩いてしまいレンさんは雨のように降り注ぐ紅葉の1枚を手に取り満面の笑顔を浮かべてきて。本当に、それが、美しくて。
「……その紅葉、いただけますか ?」
私たちを誰も見ることのないデートの記念として取っておきたくてそう呟くとレンさんは驚いた表情をしつつ紅葉を差し出してきて、今度はこちらから口付けを落としてしまった。
→