死んで魂がさ迷っちゃった
鬼神の執着(全31話)
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「好きです」
「愛してます」
「私を見てください」
そんな言葉の全てを無視し部屋を追い出してから私は妲己さんにもらった華やかな着物を身に付け寮を後にした。
明日は出勤だがもし鬼灯様が来ても顔は合わせたくないためでありちょっとした当て付けでもある。つまり、
「いらっしゃ~い、レンちゃん!会いたかったよ~!今日も可愛いね!」
そう、鬼灯様が大っ嫌いな白澤様のところに来たのだ。
よくも悪くも女心をよく理解しているエロジジイ神獣に愚痴りにきたのだ。
会うのは三度めだが覚えてくれていてさすがと思う。女の子に限るだろうが。
私はそうして白澤様を見ると
「うわぁ~~!」
と泣きついてしまった。薬を調合している桃太郎さんを驚かせてしまった。許して。
「はくたくさまぁ~~!」
「どうしたのレンちゃん?」
私は両手を広げた白澤様に抱きついて引っ込んでいた涙を溢れさせアフターケアを受けようとする。そんな私を白澤は抱きしめ返してくれたし背中に回ってる手が優しくて余計に泣けてしまう。
「誰かと喧嘩しちゃったの?よしよし、レンちゃんは悪くないよ」
何で何も話してないのに喧嘩をしたって分かってくれているのかわからないが
「レンちゃんは悪くない」
でまた泣ける。
「うう~…はくたくさまぁ~……嫌だって言ってるのに、手を出してきて、好き、愛してる、とかで許してもらおうなんて甘い考えですか?正しいんてすか?いつ許せばいいんですか?そもそも許していいんですか?恋愛初心者すぎて全然わかんないんですよ~~ぅぇ~~っ……!」
「なにその男。許さなくていいんだよ。許したくないなら許す必要はないよ」
よしよしと頭を撫で優しく、そして欲しい言葉をくれてこういうところは見直せと思いつつベショベショに泣いてしまう。
嗚咽を漏らししゃくり上げてガチ泣きしている成人亡者にも付き合ってくれて、本当にこういうところだけを見ると 数多の女性と遊んでいなければ落ちてしまいそうだというか、遊んでてもちゃんと一人一人に向き合ってくれてるし 女心は分かってくれているのだから割りと優良物件かもしれない。
今は鬼灯様には怒りしかないため今は優しい人に慰めてもらいたい。
「相手は誰?好きかと愛してるって言って許してもらうなんてやつ止めときなよ。僕は浮気するけど女の子とはちゃんと1人1人向き合うから、どう?」
「白澤様のその開き直りめっちゃ好きです」
白澤様はハンカチで私の涙をやさしく拭ってくれて椅子に座って話をしてくれる。
今は癒しすぎる。神だ。神か。神だった。
「うえ~~…ぐすっ…相手、なんですけど…いきなり、付き合ってますで、その後好きですって言い直させておいたんですけど、夜もほぼ流れで ……表情筋がないから全然わかんないけど分かっちゃって、意味不明な言葉で迫ってきてぇ~!おかしいんですか これぇ~……」
「……それって、もしかしてあの闇鬼神か?」
私は白澤様に涙を拭ってもらいながら頷いて見せて
「あんなの忘れて僕にしない?浮気するけど大切にする 自信あるよ?どうかな?」
「開き直りが堂々としてて好きになりそうです……私、優しい人がいいです……ちゃんと宣言してくれるなら、浮気可です……優良物件…ぐすっ……」
ほんの少しの薬草の香りがどうにか心を落ち着かせてくれて白澤様は無理に抱きしめようとはせず頭を撫で続けてくれてスマートに顔を覗き込み笑いかけてくる。
「レンちゃんの心の準備ができるまで待てるよ?僕は」
「僕は」を強調し、さりげなく口説きつつ私に配慮してくれる言葉の数々にまた更に泣いてしまい頭を撫でそっと背中に手が回り優しく抱きしめてくれる。
……鬼灯様は、力いっぱい抱きしめてくれる。力の限り。
でも白澤様は、私が少しでも嫌がればきっと離してくれるだろうけど、ここで鬼灯様のことが脳裏に過るとは、つまり、そういうことだろうけど
「白澤様…」
「うん」
「私、それでも好きなんです……」
と言った瞬間、白澤様の顔面に金棒がぶっ飛んできてハンカチの隙間からそちらを見ると怒気を孕んだ鬼灯様が立っていて呟いた。
「私というものがいながらクソ神獣と浮気ですか?」
「話してただけです!ほっといてください!」
「そうだそうだ!レンちゃんは僕と付き合うんだから邪魔すんな!」
「レンさん、説明してください」
何 動揺してんの?あんたのせいだってわかってんだろ!!
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