死んで魂がさ迷っちゃった
鬼神の執着(全31話)
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一頻り泣いてから鬼灯様の胸を押しやり体を解放してもらい鼻をすすりながら無言で立ちあがってしまう。
「レンさん」
そんな鬼灯様の声は無視をし、着物を整え鬼灯様を見ることもなく閻魔殿を出ようとしても片手は鬼灯様が握りしめているためそれを振り払うようにと手を振ると、すんなり離され、それさえもなんかムカつく。
いい大人が変な喧嘩だなと思うも力がないとここまで抵抗とかできないのかと言う絶望とともに鬼灯様の遠慮ない仕打ちにもムカついてきた。
無言で歩き、鬼灯様も無言でついてくるがついてきて欲しくないと振り返ることなく
「ついてこないでください」
と拒否の姿勢をとると鬼灯様は小さく「はい」と立ち止まったのを気配で知る。それもムカつく。
別に少女みたく「嫌だ離れたくない」なんて展開は期待していないが素直に従うそれはそれで面白くもなく、やっぱりムカつく。全部がムカつく。
袖で目元を拭いつつ鼻を啜り寮の自室まで歩いている間に 誰とも会わなかったのがまあある意味奇跡なのだが、そこまで考えがいかなくて、タンと扉を閉めてから着物を脱ぎ捨て濡らされた下着も脱ぎティッシュで拭っていく。
本当に嫌だった。
それしか考えられず、下着も変え寝巻きに着替えるとそのまま布団に倒れ込んでしまう。
「喧嘩か?これ……」
まあ、喧嘩だろうな。
幸せハッピーだった昨晩の事と、たった今さっきのやり取りでまあ地獄では色々と自己責任なためこうなっても見られたとしても自己責任。
鬼灯様は鬼灯様だろうけど私も私で、そこは考えて欲しかった。
私が受け身すぎたのだろうか。明確に抵抗していたそこに気づいてくれたのはまあ嬉しいけど、許せない。
生前でも1週間だけ付き合った相手はいたが何かよくわからないからキスはしたけどそれ1回きりで、特に好きという感情もあまり湧かなかったため私から振ったんだけれど。でも
「(鬼灯様は、本気で好きだったのに……)」
好きだったのに。
鬼灯様の手慣れてる所業に、もしかして漫画内で描かれていないだけで特定の相手がいたことはあったのだろうかと考えると胸がズキズキと痛みとても苦しい。いくらでも泣ける。
枕を抱きしめつつ鼻をすすっているとトントンと扉を叩かれるが今はちょっと誰かに会える顔ではないため居留守を決め込もうとしてもまたトントンと叩かれ
「レンさん」
なんて鬼灯様の声が小さく響いてきた。
ここ女子寮なんですけど!?男子禁制ではないのでしょうか!!そこは守れよ鬼のトップ!!
そう言いたくも何も言えないしさっき拒んでついてくるなって言って返事もしてたくせに何してんだ!ムカつく!!
多分今なら何でもムカつくんだろうなとイライラしてしまい無視を決める事にして絶対に開けないという意思表示で堂々と鼻をかみまた布団に寝転がってしまう。
女子寮にいて変態呼ばわりされてしまえと黒い私が囁いてくる。
しかし3度目のノックもなくいなくなったのかとムカつかながら、とりあえず引っ込んだ涙にもムカつきつつ着物をたたみ、浴場にでも行こうかと扉を開けると部屋の前に鬼灯様が座って待っていて思わず
「何してんですか」
と呟いてしまう。
その私の言葉に鬼灯様は私を見ながら立ち上がり部屋の中に押し込まれてしまう。
「な、にっっ、するんですか!」
と思わず声を立てそうになるが騒ぎは起こしたくないためなるべく抑え込んでそう言うと鬼灯様はタンと扉を閉め向き直される。
「レンさん」
「……」
名前を呼ばれてもフイッと顔を反らし、断固お前の顔を見ないという態度の私に、鬼灯様を怒る様子も困る様子もなくただと「レンさん」と。
「レンさん……私を見てくれませんか……?」
「……」
愛想がないとされ飽きられるのも覚悟で簡単に許したくはないというのに
「好きですレンさん、好きです…私を見てください」
という言葉に顔をあげてしまい鬼灯様は静かに私を見つめ
「愛してます」
と囁き抱きしめられてしまった。抵抗できない私、ちょろいのかな?許さないけど。
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