黄泉違い(全13話)
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地獄に来てから10日ほど経ったのだが、鬼灯様と葉鶏頭さんは私のことを仕事の合間に調べてくれているようで申し訳ない気持ちになる。
まあ、いくら調べても“わたし”に辿り着けるはずはないのだろうけど。
そして地獄に来て、といっても特に服役しているわけでもなくブラブラと歩かせてもらっている。
元来、私はグロテスクやスプラッタ系は大好きなので亡者が血飛沫をあげていてもVR生中継気分でいられる。多分、獄卒に向いているかもしれない。
服は洋服なままなので様々な所で鬼に見られてしまうが特に気にもしていないし。
なんてしていれば鬼灯様に持たされた携帯に着信が入り、私は衆合地獄の花街を歩いていた足を止め電話に出る。
当然だが鬼灯様で。
『今どちらに?』
と。
「衆合地獄の門の前です」
『なるべく早めに戻ってきてください、あなたについて見当がついたのでお話があります』
私はドキリとしつつ平静を装い
「はい」
今から戻りますと伝えてから道を戻りポケットに携帯をしまった。
そうして閻魔殿に戻る途中でお香さんに会ったので一緒に鬼灯様の元へと行き、お香さんと鬼灯様が話し終わるの眺めて待ち、お香さんが私に手をヒラヒラ振ってから行ってしまい鬼灯様に手招きされる。
「レンさん」
「私について見当、とは?」
そう直球に尋ねかければ鬼灯様は
「落ち着いて聞いて下さい」
と。それに頷き続きを待てば鬼灯様は書類と巻物を取り出して「レンさんですが」、と。
「数百年に一度、あるかないかで死亡してから魂がさまよい、“あなたの逝くはずのあの世”と“今いるあの世”つまりここの地獄ですが、そこへ迷いこむことがあります」
なんとかその事実を探し当てていれば実は500年程前にも1人同じことがあった亡者がいたのですが、その方は現在“こちらの世”の現世へ転生してもらいました。
「向こうからお迎えが来なかったのでそのように手続きをさせていただきました。そこでレンさん」
そう言葉を区切り、鬼灯様は私を見つめてきて、私はシャンと背筋を伸ばしてしまう。
「転生と地獄で獄卒として働くとしたら、どちらを選びたいですか?」
「は?」
一瞬何を言われたのか理解出来なかったのだがその言葉を心の中で繰り返しハッとする。
現世はもう今のところ行きたくもないのでーーー、
「初めまして、衆合地獄で働くレンと申します」
「よろしくねレンさん」
そう優雅に笑うお香さんたちに頭を下げ、今いる獄卒に私を紹介してからまずは一番軽い仕事を申し付けられた。
それをメモにとりつつ先輩がつき教えてもらう。
元が人間なので力も無いからと、一番定番な亡者を誘う仕事に入り一週間過ごしてみた。
「どうですか、レンさん」
「楽しいです!」
その答えに鬼灯様は「何よりです」ど満足気に頷いてくれて仕事に戻っていった。
次へ
まあ、いくら調べても“わたし”に辿り着けるはずはないのだろうけど。
そして地獄に来て、といっても特に服役しているわけでもなくブラブラと歩かせてもらっている。
元来、私はグロテスクやスプラッタ系は大好きなので亡者が血飛沫をあげていてもVR生中継気分でいられる。多分、獄卒に向いているかもしれない。
服は洋服なままなので様々な所で鬼に見られてしまうが特に気にもしていないし。
なんてしていれば鬼灯様に持たされた携帯に着信が入り、私は衆合地獄の花街を歩いていた足を止め電話に出る。
当然だが鬼灯様で。
『今どちらに?』
と。
「衆合地獄の門の前です」
『なるべく早めに戻ってきてください、あなたについて見当がついたのでお話があります』
私はドキリとしつつ平静を装い
「はい」
今から戻りますと伝えてから道を戻りポケットに携帯をしまった。
そうして閻魔殿に戻る途中でお香さんに会ったので一緒に鬼灯様の元へと行き、お香さんと鬼灯様が話し終わるの眺めて待ち、お香さんが私に手をヒラヒラ振ってから行ってしまい鬼灯様に手招きされる。
「レンさん」
「私について見当、とは?」
そう直球に尋ねかければ鬼灯様は
「落ち着いて聞いて下さい」
と。それに頷き続きを待てば鬼灯様は書類と巻物を取り出して「レンさんですが」、と。
「数百年に一度、あるかないかで死亡してから魂がさまよい、“あなたの逝くはずのあの世”と“今いるあの世”つまりここの地獄ですが、そこへ迷いこむことがあります」
なんとかその事実を探し当てていれば実は500年程前にも1人同じことがあった亡者がいたのですが、その方は現在“こちらの世”の現世へ転生してもらいました。
「向こうからお迎えが来なかったのでそのように手続きをさせていただきました。そこでレンさん」
そう言葉を区切り、鬼灯様は私を見つめてきて、私はシャンと背筋を伸ばしてしまう。
「転生と地獄で獄卒として働くとしたら、どちらを選びたいですか?」
「は?」
一瞬何を言われたのか理解出来なかったのだがその言葉を心の中で繰り返しハッとする。
現世はもう今のところ行きたくもないのでーーー、
「初めまして、衆合地獄で働くレンと申します」
「よろしくねレンさん」
そう優雅に笑うお香さんたちに頭を下げ、今いる獄卒に私を紹介してからまずは一番軽い仕事を申し付けられた。
それをメモにとりつつ先輩がつき教えてもらう。
元が人間なので力も無いからと、一番定番な亡者を誘う仕事に入り一週間過ごしてみた。
「どうですか、レンさん」
「楽しいです!」
その答えに鬼灯様は「何よりです」ど満足気に頷いてくれて仕事に戻っていった。
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