死んで魂がさ迷っちゃった
鬼神の執着(全31話)
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く……苦しい……。
なんだか寝心地がめちゃくちゃ悪いと思いながら寝返りを打とうとして何やら私を包み込んでいるものから離れようと動くとさらに力が込められパッと目を開き暗い室内にキョトンというかポカンとする。
目の前1cmに鬼灯様の寝顔があるんですけど。
暗いのに目の前にある鬼灯様の寝顔はしっかりと視認でき、思わず「うわー!?」と叫びそうになるのをなんとか抑え込み硬直してしまう。
ここまでの記憶がカケラも残っていないのが怖い。
しっかり抱き枕にされているので多分、こう、動いてはいけない気もするため硬直しても目の前1cmの鬼灯様の顔を見つめてしまう。
綺麗よりかっこいいなと思いつつ動けないために寝息を立てている鬼灯様の顔を観察しつつも昨晩の飲みの後のことを思い出そうとするが1ミリも思い出せない。
死ぬ前もあまりアルコールを摂取している機会もほぼほぼ なかったし、記憶を失うまで飲んだことがなかったので酔っ払った私をしる存在がいないし、けれど死んでいるのにやらかしたのは3回目。
それなのに二日酔いを感じていないので別の意味でタフだと思う。いや、思いたい。
「(ていうかいつ鬼灯様と会った!?)」
それ一択である。
そう、いつ会って、どこからどうやって鬼灯様と同じベッドに入って眠っているのか、である。
混乱しすぎると一周回ってむしろ落ち着いてしまう。
腕を動かすことでさえ不可能な状況で鬼灯様の寝顔を見つめながらなんとか思い出したのは飲みに誘われ居酒屋できゅうりの一本漬けを食べたところまでで、それ以降の記憶は一切ない。
ここまで綺麗に忘れた方にむしろ褒めてしまいたいがしかし、
「(思い出した方が身のためかもしれない……)」
それだけは言える。本当に、マジで、ガチで、心からそう思う。
呻き声を出すのはばかられてしまうため声も出せず眉間にシワを寄せカケラも思い出せない記憶を引き出そうとしていると不意に体に回っていた腕から力が抜け、ゆっくりと私の横にいる鬼灯様が体を起こしたのを感じる。
目を閉ざした瞬間に鬼灯様が目を覚ましたのはいいことなのか悪いことなのかもわからず、とりあえずこのまま寝たふりをしようと思い至ってしまうあたり、やはり少しは動揺は残っていたようだ。
体を起こしたと思われる鬼灯様だがしかし、それ以上の行動もなくベッドに座っており 何をしようとしているのかがわからない。
無音の空間の中、それでも私は寝たふりを続け鬼灯様は「ふ」と小さく息を吐き、さらりと髪をすかれ耳たぶを軽くくすぐられた。
「っ、ん……」
とくすぐられた感触で思わず声が漏れてしまったが目を開けることはせず、身を縮こませそうになる。
耐えろ、私。
努めて冷静に寝たふりをしているのだがしかし、小さく漏れてしまった事で鬼灯様の手が離れるもすぐまた頬を撫でられスルリと指が顎をたどり喉を撫で
「んぅっ……!」
と呻いてしまう。くすぐったさに笑いだしそうだ。
「……起きてるんですか?」
笑いだしそうになるのを耐え寝たふりをする私の耳にそんな声が響いてきたがやはり目を開かず寝返りうち背を向ける。何かそうした方がいいと思ったためである。第六感である。
「レンさん」
「……」
私は無言を貫き、もう1度「レンさん」と名を呼ばれたが起き上がることはせず、ベッドがぎしりと軋み、腰の辺りが沈み込み肩に手が触れ仰向けにされた。
瞬間、とうとう目を開けようとすると唇に暖かく柔らかい何かが触れたのはほぼ同時。
触れては離れ、離れては触れ、塞いである唇の端をペロリと舐められたところでとうとう目を開けてしまい、私は私を見下ろしているゼロ距離の鬼灯様と目が合い
「鬼灯様、」
と口を開いた瞬間、舌が割り込んできた。
「んぅっ…?!んっ、!むっ……んんっ、んっ……!!」
あまりの展開に鬼灯様の胸を勢いよく押しやろうとし距離をとろうとしても、ただの亡者が鬼神に勝てるはずもなく
「ほっ!うっ……んぅぅっ!」
と名前を呼ぼうとしても舌は口内を舐め回し、酸素が足りなくなった所でようやく離れてくれた。
何すんの!!??
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