死んで魂がさ迷っちゃった
鬼神の執着(全31話)
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鬼灯様によって告白をすっ飛ばして恋人枠に入ってしまった私という存在は、一瞬で獄卒の間に広まっていってしまった。
さすがに顔まではと思っていたそれは簡単にうち砕かれる。
亡者として地獄に来て鬼灯様の計らいにより衆合地獄に入社 (入社?)したという人間なんて、とっくの昔に知れ渡っていたのだ。
そりゃ皆私を遠くから見ていたわけねと納得してしまったこともあるが。
不倫獄卒並みに話は広がるも、お香さんと椿さんと間接的に鬼灯様も手を打ってくれているらしいがそれでも鬼女たちの視線がとてつもなく痛い。さてどうしたものかとしてしまう。
とりあえず仕事はするが、それ以外ではお香さんと椿さんと後は妲己さんは優しくしてくれるが他は私を遠巻きにしてきてちょっとしたボッチを極めている。
とても寂しいのでなるべくシフトは椿さんと一緒にしてもらい(ありがとうございますお香さん)、日々を過ごし 「私の恋人」発言をした鬼灯様とは会っていない。
そもそも地獄のNo.2がそうそう私なんかと時間を合わせられるわけはないし「私の恋人」とは言われたが「好きです付き合いましょう」と言われたわけじゃないので本当にどうするのかである。
そこのところどうだろう。鬼灯様はちゃんと考えてくれているのだろうか。
今日は椿さんのシフトがなくぼっちを極めている私は今日組む男獄卒と共に亡者をフルボッコにしてもやもやと溜まっているフラストレーションを発散している。
人は相手に手をあげることに ストレスを感じる生き物だとどっかで知っていたのだが、今のところ私にそれはないしいよいよ心は死んでいく。
というか獄卒になる前にVR 生中継気分でいられたのだからそもそもがおかしいのだろう、本当に良かったというべきかどうか、分からん。
ただ心を無にして亡者をボコリつつ休憩を入れていてもみんなは一線を引いてるので話しかけてこないし、そんな状態でまるまる1ヶ月経ってしまった。鬼灯様の恋人発言があってから鬼灯様からも連絡はないし、むしろその発言が無かった時の方が鬼灯様と関わっていたのだからよくわからない。
正直あまり恋愛というものをしてこなかったので、ある意味初心者の私はどう行動すればいいのかわからない。分からなさすぎて考えるのもめんどくさい。
いっそあれは冗談で言ったことと考えた方がずっと心の落ち着きがくるが片耳のピアスが許さない。
いっそ外してしまおうか。
有言実行。
別に誰かに何も言ってはいないが休日にちょっと出歩きピアスを買って鬼灯様によって着けられた鬼灯のピアスを外し買ったものと取り替える。
心がいくらが楽になった。
もっと早くこうしておけばよかったと頷き、休日明けに出勤すると鬼女がめっちゃ気づき声をかけられてしまった。
仕事以外でお香さんと椿さん以外と会話をしていなかったので本当に大変良かったとつい笑顔を浮かべて返事をしてしまった。
「何ですか?」
ウキウキしつつ笑顔を向けるとその相手は半年先輩社員であるも、変わらず3人でいる内の1人が私の耳たぶを見て尋ねかけてきた。
「ほ……鬼灯様と……別れたの?」
考える必要もなく私にかけてくる内容はわかっていたので笑顔を浮かべたまま言ってしまった。
「私、付き合いましょうとか言われてないので!」
「えっ……じゃあ、鬼灯様の恋人って嘘だったの?」
「嘘かどうかは分かりませんが冗談なんじゃなかったんですかね?」
1ヶ月連絡してませんし。
そう言うと鬼女は顔を見合わせ小さく「そっか」と呟いていた。
私はこの後地獄を見ることとなることにほんの少しも気がつかなかった。
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