黄泉違い(全13話)
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「これは、ちょっと…意味が分からないですねぇ…」
「んー…早上好!レンちゃん」
そう頬を赤く染めた白澤様と妲己さんと私が妲己さんの経営するお店の座敷で、何で一緒に寝ているのだろうか。
思い出せ、この状態まだのことを。先日の鬼不倫なならないために。
白澤様はやらりモゴモゴと言いながら私の腰に抱きついており妲己さんが笑ってひょうたんの酒を注ぎ飲ませており、私の着物はギリギリ乱れていないが
「妲己さん、何がどうしてこうなったのでしょうか…」
「あら、覚えてないの?」
「うぅ…全く…先日の飲み会の日のように……」
「その話しもっと詳しく教えてよレンちゃーん!」
「お尻さわるのやめてもらえます?」
腰にまとわりついている白澤様の腹部に爪先をめり込ませ蹴りどけると妲己さんの背後に逃げ込み多少の乱れをしている着物を正し考えこむ。
そう、そうだ。
確か仕事明けに近くの飯処で夕食を済ませようとしていたところで妲己さんと歩いている白澤様を見かけ、妲己さんに声をかけたその時には白澤様は既にほろ酔いでいて……。
「夕食を奢ってもらって…えっと、えっと……」
「白澤様にお酒を飲まされたのよ?お店で」
「…ここ?」
「いいえ、外よ」
「良かった…」
妓楼で飲むなんてどんだけ持ってかれんだよと思いつつ、しかし外で飲んでいつ酔ってここに連れて行かれて
「服、は、乱れていないのですけれども…」
「オアソビはしていないわ、安心して?」
「うぅ…妲己さん、好き…」
「ふふ、」と笑われてしまい白澤様はへべれけなのにまだ飲まされ
「レンちゃんも飲もうよお~!」
と誘われてしまう。いや、もう飲まんて。絶対。
潰れそうになった新卒コンパが少々トラウマ気味だし、人間用の酒もあまり売っていないので飲んでもいないのだが。
妲己さんを盾のようにしているため白澤様は妲己さんにまとわりつくこととなり、さすがはソレを仕事にしているためもあってあしらいが上手い。ではなく
「妲己さん私帰ってもよろしいでしょうか!!」
「白澤様に伺って?」
「絶対帰してくれないので妲己さんに尋ねているのです!」
「私は構わないわ」
「!」
「その代わり、今度の休日付き合ってくれる?」
「…お金はありません…」
妲己さんはコロコロと笑い「レンには払わせないわ」と言ってくれて
「白澤様のデートに一緒に来てくれればそれでいいの」
害にしかならないような誘いだが妲己さんとはちょっと一緒に出掛けてみたいのだが。あ、いや、待てよ、それって
「同伴では?」
「そうよ」
そうよ、て、妲己さん、酷くないですか?嫌なら今ここで3人揃ってアソビマショウということでしょうね!さすが妲己様!計算高くて可愛がってもくれて自分の得になるようにうこく、そんなところも好きですよ!
黙り込んでしまった私に白澤様が近寄ってきて押し倒されそうになり妲己さんの楽し気な視線と目が絡み合い、うっそりと微笑まれてしまう。
腰抜けるわ、その笑顔。
「うぅ…」
どうしよう、と思考の渦に陥りそうになれば妲己さんがまたコロコロと笑い
「レン可愛いわねぇ」
と一言。そして追加で言ってくれたのは
「冗談よ、冗談。安心して帰るといいわ」
あまり冗談とは思えないトーンであったが今帰してくれるのなら帰ってしまおう。
「妲己さん、お言葉に甘えさせていただきます!でも今度美味しいお菓子の差し入れに来ますね!」
「あら楽しみ。再见~」
そうして頬にちゅっと口付けられ、また、腰が抜けそうになったのだが何とか私は妲己さんのお店と白澤様から逃げ出すことに成功して、とにかく今日はもういい時間だし部屋に戻ることにした。恐い時間だったな。
妲己さんと仲良し