H×H→転生呪術高専夏油同期チート
人生ハードゲーム(全21話)
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「夏油、お前香葉好きだろ」
そう硝子の口から発せられた言葉は香葉が任務に駆り出されてから2週間目のこと。
高専支給の携帯に悟と硝子の連絡先を入れ、まあきっとすぐ香葉のも教えてもらえるだろうと思っていたのにその肝心の彼女は帰校せず 硝子も悟も知らないでいて。
「そんなに突然働かせても大丈夫なんだろうか」
と呟いた矢先のことだった。
「まあ、好感は持っているよ」
硝子とは違う部類の美人だし、視線が近かったし、何より凛とした佇まいはこちらを圧倒してきて一目で好きになっていた。言わないが。
硝子は軽く鼻で笑ってから足を組み、手で顎を支えながら「好感以上だろ」と突き崩してくる。本当に同い年だろうか。
私も硝子も香葉とは二度しか会っていないため実質詳しそうな悟に視線を送ると悟は舌を出しながら
「付き合いの差なんでぇ~?」
と煽ってきて、こちらも呪霊を出しそうになる。
「2回会えばわかんだろ?あの無表情が崩れないところ」
声の調子などで確かに「それだけ」なら年相応だろうがしかしその声とは裏腹に一切表情は変わらなかった。
「俺と香葉が初めて会ったのは俺が5つの時。正~直クソみてぇな教育されながら出された食事に香葉が『ペロ、これ砂糖です』みたいな感じで『パク、これシタマガリですね、毒の訓練ですか?』とか言ってんの。確かにそれ、俺暗殺用の毒だった。」
硝子は『シタマガリ?』とつぶやきそれが「彼岸花」だと知り表情を歪め、その後の様子は、と聞く前に悟は舌を出し「おっえ゛~~」なんて表情をしてから吐き捨てた。
本当に気に食わないように。
「ケロッとして全部食っ『て全部に少量ずつ入ってますけど、5歳が食べたら致死量でしたね、ごちそうさまでした』って終わらせるの、恐怖よ恐怖」
「……それは…確かに……」
「で、それ以降香葉は俺専用の毒姫になった」
「毒姫?」
そう夏油は眉をひそめ硝子も小さく舌打ちをすると、「ようは毒味担当か」と。
五条はまたベッと舌を出し
「5歳に5歳が毒見させてるの異常すぎだし、香葉は毒とか効かねえのに知識だけは異常で、飲ませたり食わせたりした毒全部答えててマジで引いたよな」
なんてつぶやいた。
「で、俺は余計外に出してもらえねぇし香葉は小学校に通い始めて朝と夜だけ毒姫して学校のこと話してくれるけどさ、」
「うん」
五条はサングラスをいじりながら夏油と硝子を見て足を崩し頬杖をついてまた呟く。
「これがあって楽しかったっていうのに表情ねえの。もう少し笑えって言ったら笑ってるって言って笑ってねえんだよ。マジで同い年か?ってくらい淡々としててむしろそれがツボに入った」
五条はうんうんと頷き、それでも家に閉じ込められ家庭教師がついた時に
「香葉もいなきゃやらねえ」
って言ったらその後1ヶ月ずっと二人で家庭教師に勉強させられてすぐ香葉だけ仕事に連れて行かれた。
という説明に2人は顔をしかめ五条は畳み掛ける。
「一応香葉にも家のこととかあるけどすぐ戻って来いって言ってみたら血だらけの服のまま来て『何か用?』だぜ?その血なんだよ って聞いたら何があったかわかるか?」
殊更静かに問いかける五条にまたしても2人で首を振り五条は不愉快そうに舌打ちをして続けた。
「腹から内臓出てんのに自分で詰め込んで平然としてんだぜ?あれ以来俺香葉が怖い」
存在として将来香葉どう?みたいに言われたけど あれ見て好感なんて持てねえよ、イカれすぎ。
2人はお前に言われたくないと思いつつ、その状態がなぜか鮮明に思い浮かび硝子は眉を寄せ
「それ以降の怪我は?」
「2日で治してそれ以来無傷 」
それでの初っぱなからの「怪我をしたことがない」に続いたようで夏油は額を押さえ硝子は無言になる。
「その後はちょくちょく顔を見せ合うと体術とか仕掛けて 幼馴染みたいなもん。でも中学に入ったら香葉は東京に引っ越して俺も無事中学生。で、高専で再会した。俺が話せるのはこれくらい」
と締めくくられ夏油は小さく 長くため息を吐き出して呻く。
「……笑顔は、」
「見たことねえっての」
とうとう硝子と夏油が黙り込んでしまったのは当然だ。
皆何かあったの?