五条と副担任
五条と私のあれやこれ(全39話)
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夜中に虎杖は目を覚まし喉の乾きの訴えに冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出して飲み宿儺が突然現れ口を開いた。
「おい小僧、外に出ろ」
「はあ?なんでだよ」
「気付かないのか?愚か者」
「ああ?」
そう一人芝居にも見えるそれだが虎杖は頭を掻きながらため息を吐き出して寮の一室を後にした。そこで感じたのは呪力のオーラ。
強くなったり弱くなったりするオーラに首をかしげて廊下を歩き、縁側から外を見ればそこでは祝柄が月明かりの下で立ち尽くしておりそんな祝柄に五条が構えどうやら練習稽古をしているらしい。
動き回る二人の姿が上手く捉える事も出来ずこれが特級かと立ち止まってしまった。
そんな虎杖に二人は気付き動きを止め虎杖を振り返るように見つめてきて、気まずさを覚えながらも小さく頭を下げた。
「悠二、こんな時間にどうしたの?」
「いやぁ、目ぇさめちまって。そしたら宿儺が外に行けって言ってきてさぁ」
そう二人で話しており祝柄は懐からサングラスを取り出し目にかけている。そうすれば祝柄の呪力が消え去り虎杖は「ん?」と首をかしげてしまった。
「寿先生もサングラスかけんのな」
「まーね」
そんな声はどこかしら冷めたものであり虎杖の頬にあった目がギョロリと祝柄を見つめていて、そして笑ったのだ。
ヒヒッと笑った口に祝柄と五条は視線を向け虎杖は頬をパンと叩く。
しかし宿儺の口は手の甲に移り
「この俺を目覚めさせるその呪力を抑えるとは宝の持ち腐れだな」
「……抑えるさぁ、そんなの」
何故だと問う宿儺に祝柄はため息をもらすと
「強すぎる呪力は呪霊を遠ざけちゃうからそのオーラを抑えるしか呪霊を祓う方法がないでしょ」
そう、強すぎる力を抑えながらも戦いどうにかするその訓練をしているのだと説明すれば宿儺はヒヒッと笑い
「貴様の力の全てを見てみたいものだ」
と笑い、祝柄は軽く首を振り「それはできない」と呟いた。しかし虎杖は呪力が強すぎて呪霊を祓えないという言葉に顔が引き吊りそうになってしまい宿儺はケヒケヒ笑い
「今ここで貴様を取り込んでしまおうか」
と口にし祝柄は更に息を吐き出してしゃがみこんでしまった。
「あー……なんかすんません」
「いいよぉ別に」
でも宿儺と代わらないでねと言えば虎杖は「うっす」と頷き五条は虎杖に近付くとニッコリと笑い
「子供は寝る時間だから」
部屋に戻るように!と指をたて虎杖はもう一度「うっす」と頷き寮へと戻って行ってしまった。
「宿儺を起こせるって……やっぱ祝柄の力は違うんだねぇ」
「私じゃなくて五条の力かもしれないんじゃない?」
「宿儺は祝柄を指名してきたっしょ?」
つまりそういうこと。
なんて言われ祝柄はため息を吐き出してからサングラスをとらず
「もー今日はやめよう…興が醒めた」
「飽きっぽいねぇ」
「五条だってそういう日あるじゃん」
「ないさぁ」
「っはっ、……嘘くさ……」
そうして祝柄は立ち上がると五条の肩を軽く叩き
「今日もありがとう、助かるよ」
と一言残して教師の寮に戻るとサングラスを外し服を脱ぎ捨てると呪力を制御するための数珠を両手にはめベッドに倒れこんでしまった。
「ーー抑えろ…抑える……抑えろってば……」
そう呟いていればゆっくりとした睡魔に身を任せ眠りに入ることにした。
御札だらけのその部屋で。