五条と副担任
五条と私のあれやこれ(全39話)
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事の発端は何でもない、ただテレビでどれくらいくすぐりに耐えられるかをやっていたから私もやってみよう!五条に、と。
学校への帰宅中にスマホでテレビを眺めていて欠伸を噛み殺し焼酎を傾けていれば
「お疲れですか?」
と問われたため私は首を振りそうではなく、ただ単に眠いだけだともう一度欠伸をし後部座席に座り直した。
「伊地知」
「はい?なんでしょう?」
「伊地知って弱い所ある?」
「は?」
「弱い所ある?」
そう二度繰り返せば伊地知は訳がわからないという顔を見せ主語を口にすれば「ああなるほどと」といった顔を見せ
「くすぐられるのは苦手です」
伊地知が得意なことはあるのか考えればそれを悟ったかとのように苦笑いを浮かべ
「車での送迎だけでしょうか」
と呟き私は笑って
「伊地知は善人の塊だから気にするなよ」
なんて言ってしまい善人の伊地知はホッコリとしてしまっていて、もう一度笑うと腕を組み目を閉ざす。
そうしてしばらくしてから学校まで戻ってきて書類を学長に渡すと自室に戻って思いっきり熱いシャワーで気分をサッパリさせてから着替え残っていた焼酎も飲み干してからベッドに横になりそれはもう思いっきり息を吐き出してしまった。
事が済めば一時は平和。
なんて考えつつスマホの充電を思いだしコンセントに繋ぎ扉がノックされ返事をすればガチャリと開き五条が姿を見せた。
「お疲れサマンサー」
「今のお前のテンションに付き合えと?」
思わずそうバッサリと切り捨てれば五条は笑いながら室内へと入ってきて私のベッドを背に座りこんでゲロ甘なミルクティーを渡されて。
「労りのミルクティー!頭の回転が戻るよ!」
「はいはいどうも」
そうして不意に思い出したのがこちょこちょの件。
「五条ちょっとお願い」
「なに?」
「ばんざいして」
「え?なんで?こわ……」
まあまあと笑えば訝しげに私を見ながら両手を上げてくれて、私は五条の前にひざをつくとその脇に手を入れ、ゆっくりと、指を動かした。
「ちょっ…!まっ……くっっ、ふふ……あはは!!」
一瞬驚いたようだが次に来たのは笑いであって頑張って笑いを耐えようにも耐えきれない笑いに侵されて苦しんでいて私もニヤニヤと笑うもその動きは止めない。
悶え苦しんでいる五条はそのまま10分笑い続け荒く息を吐き出しながら、いつの間にか横になっていた五条の足の上に乗り上げる格好になり私もヘラヘラと笑うと立ち上がった。
「いやぁ、五条も人の子だったのか!」
「はぁ……はぁ……あのね、何それ………」
楽しい時間だったよありがとうと言えば五条は呼吸を整えると私の腕を掴みにーっこりとしてくると私の脇に指を滑らせてきて、私はそれにケロリとした表示で五条を見下ろし五条はそのままつい先程の私のようにくすぐってくるも私は平然としており
「…くすぐったくないの?」
「全然」
と答えた私に五条は文句を言いながら立ち上がり
「お休み」
と不服そうに呟くと出ていってしまった。
「はーい、お休み」
なんて。