この関係に名前をつけるのならば(連載中)
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2年に進級して色々と資格を取った。その夏に直哉君が私服姿で高校の前に立っていたので一緒に帰ろうと誘ってきた同じクラスになった男子に断りを入れて直哉君に駆け寄った。
「シノちゃん、行こか」
直哉君はまた私の返事もまたず歩き出したのでキョトンとしている男子に「バイバイ」と言ってから直哉君を追いかけた。
直哉君はゆったりとした歩調で歩いてくれたので横に並ぶと直哉君が笑って「シノちゃんやから、特別に許したる」と言ったので首をかしげつつ頷いた。
カバンを肩にかけ直すと空いていた手を取られ指を絡められたので同じく握り返すとゴツゴツと固かった。
直哉君は何かをやっているのだろうか。細身だけど体格はいいしスタイルもいいし。ピアスが光った。
どこに行くんだろうと思っていたらそのまま電車に乗らされ都心部まで連れて行かれた。そして直哉君が入ったお店はボディピアスのお店。色々とあるのでつい見渡してしまう。
「選んで」
去年 2つあけたピアスはホールはボールピアスのままであり、その時に選んで買っていたピアスが照明に反射して輝いている。大切にしてくれていたのだろう、嬉しい。
「見せて」
直哉君の髪の隙間から見える4つのピアスを見てから店内を見渡し黒曜石に似た色合いのピアスを手に取った。
「きて」
直哉君は笑って近づいてきて私の手の中のピアスを見た。
「かっこええやん」
これにしよ、と直哉君が店員さんに声をかけさっさと支払うと袋に入れられたピアスを片手に私の手を握りしめてからお店を出て歩き出す。
そのまま近くの喫茶店に入ると窓側のテーブルにつきピアスをさして笑いかけてくる。
「つけて」
私は椅子を寄せるとアルコールのウェットティッシュで手を拭ってからピアスを外し、たった今買ったピアスをはめ替える。
「似合う?」
「うん」
今度は言われる前に鏡を渡し もう片方も代えていく。そして両耳を見て触れると満足そうに目を細め椅子に寄りかかり注文する私を見つめポケットから袋を取り出した。
さっき直哉君がお店で買ったのと同じデザインの袋。
「あげる。つけたら俺が許すまで外さんでね」
私は袋をあけ中の物を取り出すとそれは真っ赤に透き通ったトラガスのピアスであり、かなり高価なものに見える。
「つけへんの?」
ピアスを陽にかざして見つめていたら温度のない問いかけが耳に入り直哉君が目を細め見つめてきているので左耳のピアスと取り替えた。
キュッとはめると直哉君は満足そうに笑い今私が外したピアスを袋に入れポケットにしまった。
別に問題はないため何も言わない。でも「可愛いの、ありがとう」と言うとまた満足そうに笑って
「よう似合うとる」
と言ってくれた。
そのまま特に会話もせずお茶を飲み私を見つめる直哉君のピアスを眺めてから2人で喫茶店を出て、また手を握りしめられて電車に乗って戻ってきた。
「シノちゃん、夏休み、まだなん?」
「来週から」
「ほな、来週また来るからちゃんと待っとってな」
どこに、とも言わず直哉君はあっさりと私の手を離し少し歩いてから黒い車に乗って帰ってしまったので、私も家に帰り制服をハンガーにかけてから鏡を見る。
もう上半身はデザイン通りに入っている。そして鏡に顔を寄せ直哉君のくれたピアスに指を這わせ撫でれば、ピアスはキラキラと輝いており髪で隠れるのがもったいない、そう思った。
着替え、お店に出るとお父さんが接客してしていたので私がカウンターに座り店内を眺める。またピアスに触れる。嬉しいな。
店番を終えお母さんの作った夕食を家族で済ませ翌週。
終業式を終えて店に戻ると直哉君が店内にいて私を見た。
「こっち来て」
そういうので静かに従うと下ろしていた髪を結い上げられ鏡の中の直哉君を見つめているとお団子にされ髪留めをされた。
「こっちのが似合う。ピアスがよう見えて綺麗やで」
口元を緩めてそう言ってくれてから直哉君が店の奥にある棚を指さし私もそちらに目を向ければピアッサーがある。
そういえばあけてって言ってたな。
痛いよって言ったけど直哉君は気にする様子もなく鏡の中の私を見ていたので左耳のアンテナとヘリックス付近を消毒しバチン、バチン、と2つのピアスをあけた。
直哉君は表情も変えず嬉しそうに笑うと「かっこええ?」と問いかけてきたので頷くと また代金を払って行ってしまった。
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