この関係に名前をつけるのならば(連載中)
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「シノちゃん」
工業高校に入学して半年、同じ学科の男子(女子は私だけ)と帰り道を歩いていたら別の私立高校の制服に身を包んだ男の子が立っていた。
「直哉君」
「へ?シノ、知り合いなん?」
「そうだよ」
わざわざ中学が同じだったなんて言う必要はないし直哉君は手にビニール袋を下げて薄く笑っていた。
私は男子に「バイバイ」と声をかけ直哉君に近づくとごく当たり前のように歩き出したのでついていく。
「シノちゃんはええ子やね」
何のことだろうか、直哉君の背中を追いかけているだけなのに。
公園に着くと直哉君がベンチに座り横に座るようにとんとんと椅子を叩いたので横に腰掛けてビニール袋を渡された。ピアッサー。
「あけて」
直哉君の耳にはピアスが1つずつ開いている。そしてピアスも変わっていない。
私はピアッサーあけ耳と手を消毒してからバチンという鈍い音とともに直哉君の両耳にピアスを一つずつ開けた。
「どう?似合うとる?」
「似合ってるよ」
「鏡 貸して」
笑顔の直哉君に手鏡を差し出すと、ピアスを見て「かっこええやん」とまた笑った。
「シノちゃんはもう開けるとこないの?」
私は制服の上着をまくりお腹を見せた。
「おヘソに開けたん?」
「うん」
「かっこええな」
指先で撫でられ爪で弾くと直哉君は笑って立ち上がり「今度」ピアス買いに行こ、と言い私の返事も求めず行ってしまったため私も何も言わず家に帰った。
翌朝休日。バイト代わりに店にいたら直哉君が扉を開けて姿を見せたので軽く手はあげると笑顔をくれる。そのまま グルリと店内を見てから視線を私に向け首をかしげてみせた。
「なあ、選んで」
私はカウンターの椅子から降りると直哉君のピアスに触れ 店内を見渡す。
「耳たぶのは安定してるから、そうだねシンプルなのにしようか」
「オシャレなんがいいわ」
「直哉君なら何でも似合いそう」
「ホンマに?」
「うん」
だから、白で平たく丸い形に金の輪が書かれているピアスを選び試しにつけてあげる。
直哉君は私が触れたことに何も言わないし嫌な顔もしない 。
パチンとキャッチをはめるとよく似合っている。店内の壁にある鏡の前に立たせると直哉君はそのピアスを見てから満足そうに目を細めて笑った。
「今の着物とよう似合うとる。シノちゃんはセンスがええな」
「直哉君だから似合うんだよ。誰でも似合うものはあるから」
「ふうん?」
それはどうかなって感じの表情を見せたけどすぐ笑みを浮かべ、私を鏡越しに見つめてくる。
「おへそ見せて」
私は服の裾を上げ見せると直哉君はジッと見つめてきてから柔らかい声で言った。
「女の子が簡単に肌見せたらあかんよ」
「直哉君だから。直哉君、昨日『かっこいい』って言ってくれたから、」
だから特別。そう小さく笑うと直哉君が嬉しそうに笑って振り向いた。そして私と向かい合うように立ち私は直哉君をほんの少し、ほんの少しだけ見上げてしまう。
私は背が高い方だし今は厚底を履いてるから本当に少しだけ。
「綺麗な肌やね」
指先でお腹を撫で上げツウと服を捲るように上げてきてピタリと止まる。
「へえ?それ、なに?」
「見たい?」
「見せて」
私は服を胸元まで上げ刺青を見せ「これからもっと掘る」と言うと直哉君はくすぐるように辿り、首をかしげまた言ってくれた。
「かっこええやん。なぁ、ピアス、ここもあけて」
直哉君は指を私の肌から離すと左耳の先端をさしたので
「そこは痛いから病院であけてもらった方がいいよ」
と言ったが直哉君がもう一度「あけて」と笑ったので頷いた。
「ほな、またね、シノちゃん」
直哉君はピアスの代金を置いて行ってしまった。
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