五条と副担任
五条と私のあれやこれ(全39話)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
硝子さんと満月を肴に日本酒を飲みあっていれば月ばかりが明るくて星が見えないのだがそれもまた良い。
「次は~新潟のご当地地酒~ゆきつばき!」
「いいな」
「でしょでしょ!分かってるぅ!」
そうしてビンの蓋を開けお猪口に注ぎ入れ二人でクイッと一息に飲めば華やかな香りと爽やかで締まりのあるそれが口一杯に広がっていき
「はあ~うまっ!」
と声を漏らしてしまい満月をみつつ閑言していれば
「こんばんは~」
なんてフリースの上下セットにサンダルを突っ掛けたサングラススタイルの五条がイチゴミルクを片手にやってきて
「おーし、五条も飲むんだな!」
「僕はこれだよぉ」
「つまらんやつだな」
「人それぞれってやつさ」
なんてのんびりと返されながら五条は私の横に腰を下ろした。
「下子は呼んでねーんだわ」
「いいじゃん僕も混ぜてよ」
「なら一口いけ」
そうして言い合っている私も硝子さんも良い感じに酔いが回っており、パックのイチゴミルクをすすっている五条の肩に手を回しまた日本酒をお猪口に注ぎ入れ一息に傾けた。
「うわっ…酒くさっ……」
匂いだけで十分だよと言う五条にニヤニヤと私は笑いかけ硝子さんも軽く頬を赤くしながら同じように笑っており、私は酒ビン片手に五条に抱きついた、ここで8割酔っ払っている。
「けっこう回ってる感じ?」
そう五条は鼻をつまんで匂いを遮断するも既に酒のかおりを身体が覚えてしまい
「おえ~」
なんて舌を出しながらイチゴミルクを口に含んで、私は日本酒をかたむけ、五条の唇に唇を重ね合わせた。
ちょっと待ってと言いたそうな雰囲気であるがしかし彼女は気にもせず五条の肩に回してある手に力をこめ更に強く口を押し付けられイチゴミルクを飲み込めば彼女の舌がスルリと唇を割って入ってきて口内に日本酒を流しこまれてしまった。
「う"っ…!ま、待って…オ"ェ"ッ……」
「んっふっふ、うまかろ?」
「全然…勘弁してよ本当に……」
そんな私たちを見ていた硝子さんはお猪口を傾けながら笑って見ていて、アルコールを中和すべく勢いよくイチゴミルクを飲み干した五条はヨロリと立ち上がり
「こなきゃよかった……」
なんて言葉を残して去っていき彼女は愉快そうに笑うそれが満月の下に響き渡った。