五条と副担任
五条と私のあれやこれ(全39話)
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「五条悟よ…」
「はい」
「私は、ものすごいものに手を出してしまった」
「それは?」
「これである」
そう私は己の背後に隠してあったカップラーメンを取り出してみせた。
それ自体はどうでもいいだろうが、その表紙に五条は黙ってしまい私はそれをそっと二人の間に置いた。
激辛北極ラーメンという物を。
「…なんでこんな危険なものばかり見つけてくるかな…」
「私も自分に驚いている……なんで買った……」
「それで…」
私は無言で五条を見つめるとゆっくり頷いてみせ
「私は、今からこれを食べます」
「死ぬ気か?!」
「だって買っちゃったし!」
「恵とか悠二にこっそり食べさせてみるのは?」
「生徒にそんな危険なことはさせられないよ!?」
だけどと言いつのる五条に私はケトルで沸かしたお湯を激辛北極ラーメンに注ぎ入れた。
あきらかに麺まで唐辛子が練り込まれているよ!な色にゴクリと息をのみお湯を注いだだけなのに汁は赤く染まり、まだ食べていないと言うのに既に唐辛子の香りが広がってきて三分タイマーが鳴り響く。
蓋を剥がしとり後入れのパウダーも振りかけかき回すと、ピリッとした香りと色にもう一度息を飲み込むと
「逝ってきます……」
そう呟いて激辛北極ラーメンを一口すすった次の瞬間
「ん"ふっっ…!ぐえっ!ひい、な、なにこれなに、え、ななんなん?!!?!かかか辛っ、!!!!!!!おえっ……!」
追い付かない!情報が追い付かない!!舌が痛い口の中も痛いまって唇も痛い!
「わ、わらひのくひひるろうなっへふ?!」
「ま、真っ赤だよ?ヤバくない?!笑えないよ??」
「ひいーーー!!!!」
いくら興味本位だからって私バカなことをしたと用意してあった冷たい水をのむも額から汗が滴ってきてタオルに顔を埋めた。
「舐めてた…イケると思ったあの時の私の心理状態ってなに?」
これを見つけ購入した過去の私をひっぱたきたいと言いつつもタオルから顔を離し激辛北極ラーメンを手に取り
「まだいくの?!」
と言いたげな五条を見て再びゆっくりと頷いた。
「いくらバカだからって…本当に何をしているんだろう食べきるしかないだろう……?私の5分後に幸あれ」
そうしてから私は勢いに任せ激しく噎せながらそれを食べきり水を飲み干した。
「ひーー!痛い!痛いです先輩!!私の舌とれてない?千切れてない??ついてる?ちゃんとついてる???」
もう一度ひー!と声を上げ噎せこんでいれば五条は汗だくの顔を冷たいタオルで拭ってくれて、更に用意してあったうちわでパタパタと扇いでくれて、私はもう一本ペットボトルを開けて勢いよく飲み干した。ここでようやく相殺された気がして深く息を吐き出した。
「もー無理…二度と食べない」
「祝柄って時々バカだよね」
「年中バカには言われたくない」
「いつもバカって思ってたの?酷くない?」
「いつもの己を振りかえろ」
そうして言いあいながら私は上着を脱ぎ捨てるも服の下も汗で肌に張り付いて、はいないがインナーはベッタリと濡れており五条はうちわで私のことを扇ぎながら
「男は狼だって言わなかったっけ」
なんて言われ、私はもう一度深呼吸すると
「私を狙うヤツなんて大抵イッテるから別にどうとも思わない」
それに女も狼になることはあると思うけど?とまで言えば五条はため息を吐き出した。
「スープ飲む?」
「死にたくないからいらない」
だよねーなんて答えた私は部屋に戻りシャワーを浴びるともう二度と食わんと強く誓いベッドに倒れこんだ。